【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:ピーター・F.ドラッカー/著 牧野洋/訳・解説 出版社名:日本経済新聞出版社 シリーズ名:日経ビジネス人文庫 と2-1 発行年月:2009年07月 関連キーワード:チ ノ キヨジン ドラツカ- ジデン ドラツカ- ニジツセイキ オ イキテ ニツケイ ビジネスジン ブンコ ト-2-1 ち の きよじん どらつか- じでん どらつか- にじつせいき お いきて につけい びじねすじん ぶんこ と-2-1、 ニホン ケイザイ シンブンシヤ シユツパンキヨク ニホンケイザイシンブンシヤシユツパンキヨク 5825 にほん けいざい しんぶんしや しゆつぱんきよく にほんけいざいしんぶんしやしゆつぱんきよく 5825、 ニホン ケイザイ シンブンシヤ シユツパンキヨク ニホンケイザイシンブンシヤシユツパンキヨク 5825 にほん けいざい しんぶんしや しゆつぱんきよく にほんけいざいしんぶんしやしゆつぱんきよく 5825 「マ
ドラッカー自身によるドラッカー入門書になっている本書は一般人にも一読をすすめたい
★★★★★
最近ふたたびドラッカー・ブームになっている。
「ドラッカー経営学」をもっとも熱心に学んで受け入れ、高度成長を実現したのが日本企業であったことから、この流れが続いていくことはたいへん結構なことである。今後も長く影響を及ぼしていくことだろう。
日本人が理解してきたドラッカー、日本人が誤解しているドラッカー、この両面を知るうえでも、まずこの「自伝」をよむのがよい。
本書はドラッカー唯一の自伝とうたわれているが、正確にいうと少しだけ違う。訳者解説でも触れられているように、ドラッカーには欧州から米国に移住した時代までの半生を題材にした『傍観者の時代』という、実に面白い本があるのだ。
しかし、生誕から晩年にいたるまでのライフヒストリーを簡潔に語ってまとめられたのは本書だけだろう。何といってもビジネスパーソンにとっては、「マネジメント」という概念を発明した米国時代以降が面白い。GMから依頼された巨大企業組織の徹底調査から、「マネジメント」という概念が誕生したのである。
本書の記述はあまりにも簡潔すぎるのが玉にキズだが、訳者によるインタビューによって補足されているので全体像をつかむことができる。また、訳者インタビューによって初めて明らかになった事実もあるので、その点は興味深い。
ドラッカーについて知るための、ドラッカー自身による入門書になっているといってよい。いわゆる礼賛本や解説本とは違い、ドラッカーによる肉声は正確な事実を後世に伝えることに徹している。
単行本初版のタイトル『ドラッカー20世紀を生きて−私の履歴書−』とあるように、日本経済新聞社の人気連載企画「私の履歴書」の一つとして、27回にわたって連載されたものだ。私もこの連載をリアルタイムで読んで、たいへん興味深かったという記憶をもっている。
このドラッカー自伝は、前半が退屈なウィーンから脱出し、さらにナチスドイツから逃れたロンドンからも沈鬱だとして脱出し、最終的に米国に移民として落ち着くまでの欧州時代を、後半が米国で全面的に開花して「経営学の父」となった後半生を描いている。幕末維新の激動期を生ききった福沢諭吉は、「恰(あたか)も一身(いっしん)にして二生(にせい)を経(ふ)るが如く」と述懐しているが、ドラッカーの人生もまたそのとおりであるといっていいだろう。前半生の欧州人としての体験なくして、後半生の「マネジメント生みの親」が誕生しなかったことが、この自伝を読むと理解される。
「マネジメント」という概念は、「マネジメント」という既存の学問から生まれたのではない、自学自習による幅広い知識とさまざまな職業体験によって培われた、鋭く深い観察眼から生み出されたものなのである。
ドラッカーは、狭い意味の「経営学者」というワクに収まるような人ではなく、自らを「社会生態学者」と称していたことはもっと広く知られていい。文庫版ではドラッカーに「知の巨人」というタイトルがつけられることとなったが、「経営学者」よりもこの称号のほうが、はるかにふさわしい。
自ら提唱していた「知識社会」の到来で、ドラッカーは今後もはるかに仰ぎ見る存在として、あるいは目指すべきロールモデルとして、生き続けていくことであろう。
ビジネスパーソン以外の一般読者にも、ぜひ一読をすすめたい。
ドラッカーの書籍を理解するには必読の書です
★★★★★
クラシックを聞くときは、作曲家のことや時代背景を勉強
するとより深く理解ができ楽しめるように、
この本でドラッカーの人となりを知ることで、ドラッカー
の書籍ではドラッカーが何を伝えたかったのかが分かり、
とっても理解が深まります。
「マネジメントの父」と呼ばれるピーター・ドラッカー
の世界で唯一の自伝にも関わらず、世界で日本語でしか
発売されていない本ということで、
日本画好きで日本をこよなく愛してくれたドラッカーが
私たち日本人に、今までのお礼の意味で残してくれたの
ではないかと感じます。
これが、ドラッカーの本当の入門書だと私は思います。
ドラッカーの自伝では一番です。
★★★★★
単行本との違いは前書きに、イトーヨーカドーの伊藤名誉会長の紹介がある。
「ドラッカーの著書は全部読んだ。」って人が読んでも初めて知る事実でへぇーの連続である。
なぜならドラッカーは著書では、自身の個人的なことについてはほとんど触れていない。
例えば、ヒトラーやゲッペルスに対して取材の経験がある。
それも一度ではなく、何度も。ヒトラーに直接取材をしたことは、どのドラッカーの著書を探しても見当たらない本書の新しい事実である。
当時、ヒトラーは出てきたばかりの男でだれも誰も注意してなかったそうだが、ドラッカーは危険だと何度も発信したが誰にも相手にされなかった。
P41 8歳ぐらいの時に、ジークムント・フロイトと握手をした。
ドラッカーの母親は心理学者のフロイトの唯一の女性の聴講生でフロイトは性の話をする時にドラッカーの母を意識して困惑したそうだ。
そして、妻のドリスに出会えたことを人生最高の瞬間と表現している。
P65 証券アナリスト時代、1929年のドイツの9月号の雑誌に「相場はさらに上昇する以外にありえない。」と記載。数週間後10月24日「暗黒の木曜日」を迎えた。
以来「相場の予測は一切やらない。」と誓った。
P168アンドリュー グローブとはインテルの創業1968年の前から面識があり、1956年のハンガリーの動乱で米国に逃れたときに就職の世話をしている。
若い時からあらゆる分野のすさまじい大物に会っていた。
ドラッカーの初めての連続でした。
すごい登場人物のすごさとドラッカーの意外な経歴を知ることができ非常に読みごたえがあった。
嗚呼、シヤワセなりドラッカー
★★★☆☆
今年生誕100年を迎えた経営論の“巨人”ドラッカーのインタビュー形式の自伝。
オーストリアに生まれ、ナチスから逃れるためにイギリス、アメリカと移住した遍歴と知的な出会いが概ね幸せな思い出とともに語られる。
この人といい、フリードマンといい、ほんとうにシヤワセな人生であったのだろうなあ。
2006年に鬼籍に入ったフリードマンは言うまでもないが、それでもドラッカーはGMに就いて、シボレー部門の分離独立を2度も進言していたらしい。今日のGMのていたらくを予想していたとも取れる。いずれにしても彼はそれを見る前に、大往生したのである。
経済ジャーナリズムの不安定さのなか、異様なしぶとさを持った論者であることは間違いない。ドラッカーのマネジメント論は、結果としてフリードマンの経済イデオロギーよりも普遍性があったと言えるだろう。
書中に出てくる伝説的な経営者たちのエピソードには、読ませるところも少なくない。
「ミスター・GM」アルフレッド・スローンの「経営者は公の場で部下を批判しない」、経営者は「職場で友人をつくるのは許されない」といった“経営哲学”は、ほんとうに哲学の名に値するおよそ稀有なるものだ。こういう経営者は現在世界中に一体何人いるというのか?
また、カール・ポランニーとの交流も興味深い。
本書を読んで面白そうだと思ったのは、主著たる経営論やマネジメント論ではなく、『経済人の終わり』『産業人の未来』といった社会経済論のほう。これらはヒトラーやゲッベルズにも取材したジャーナリスト、ドラッカーの初期の仕事だ。