「学ランを着て喧嘩するのは、日本の文化! 全部壊してZEROになれ!!」
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本書は大ヒット映画『クローズZERO』の続篇として公開され、前作を上回る興行収入30億円の大ヒットを飛ばした映画『クローズZERO 2』のオフィシャルガイドブックである。
前作は、不良少年が集う最凶の学校、鈴蘭高校を舞台に前人未到の鈴蘭制覇を狙う転入生・滝谷源治を頂点とする『G・P・S(源治・パーフェクト・制覇)』と“百獣の王”こと芹沢多摩雄率いる『芹沢軍団』との二大勢力の争いを描いた内容であったが、
本作は、この抗争から数ヶ月後の鈴蘭高校に立ちはだかる新たな敵“殺しの軍団”の異名を持つ鳳仙学園との死闘を描いた内容となっている。
本書も映画の各シーンのグラビアを始め、滝谷源治役の小栗旬、芹沢多摩雄役の山田孝之(以上鈴蘭)、美藤竜也役の三浦春馬、鳴海大我役の金子ノブアキ(以上鳳仙)、さらに前作に引き続き片桐拳役のやべきょうすけ、監督・三池崇史、原作者・高橋ヒロシのインタビューや鈴蘭&鳳仙の出演者のコメントなど見所満載である。
私も本編を拝見したが前作以上にパワーアップして面白く、今回も青春群像でありながらも鈴蘭OBである片桐拳や源治の父親である滝田組組長・滝田英雄といった大人たちが陰ながら物語を支えているのも特徴的だ。今回の物語の背景に人の生死についても描かれており、過去に“血の抗争 ”で人を刺して殺した罪で服役し、出所後も自分の犯した罪に悩み苦しむ鈴蘭高の先輩・川西の姿や後にヒットマンとなった川西が源治の父親・滝谷組長を襲撃しようとした時に身を呈して制止した拳が伝える命の重さを踏まえた熱い発言、またクライマックスでの彼らの戦いの最中に見せた凶器を持たせない姿勢に大変好感が持て、大いに堪能しました。
追伸、個人的には、紅一点である黒木メイサ扮するヒロイン・逢沢ルカの出番が少なかったのが少し残念でした。