冒頭のつかみが素晴らしい
★★★★☆
料理研究家志望の主婦・凪子が怪奇系な事件を解決?してゆく連作短編集。
冒頭の松本清張作品の引用がなかなか秀逸。良いつかみですね。
全体として微妙にストーリに関係する京都料理を作りつつ謎解き、というのが特徴だが、提示される謎はかならずしも日常の謎というわけではなく、結構シリアスなものだったりする。但し、ちょっとオカルトっぽい味付けがしてあるのは趣味ではないですが。
一方で、あちこち出てくる料理がとってもおいしそうなのは、この手の話の定番ですかね。で、巻末にレシピ集が載っているところが他の類似本と一線を画すところでしょう。読んでいて楽しいですね。