【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:小川一水/著 出版社名:光文社 発行年月:2009年08月 関連キーワード:エントツ ノ ウエ ニ ハイヒ-ル えんとつ の うえ に はいひ-る、 コウブンシヤ コウブンシヤ 2271 こうぶんしや こうぶんしや 2271、 コウブンシヤ コウブンシヤ 2271 こうぶんしや こうぶんしや 2271 背負って使用する、個人用ヘリコプター。ネコの首輪につけられるような、超軽量の車載カメラ。介護用のロボットも、ホームヘルパー用のロボットも、少し先の時代には当たり前になっているのかも。あなたなら、楽しい使い方を思いつけますか?テクノロジーと人間の調和を、優しくも理知的に紡ぎ上げた、注目の俊英による最新傑作集。
「ひねり」が楽しい本
★★★★★
とても面白かった。
どの短編も、「それってどういうこと?」と、「ひねり」ともいえる疑問をいだかせ、
最後にはそれをクリアにしてくれる。
「そういうことなのか!」という達成感にも似た気持ちを味わえる。
テンポの良さも心地よく、今後も短編集に期待している。
ああ読んで良かった
★★★★★
小川一水と言えども十割バッターではあり得ない。
かなりの確立で読書家を満足させてくれるとは言え
時には「何だかなー」という作品も無いではない。
それでも この作家の本を手に取る時には
それなりに期待してしまうのは皆さんと同じ。
さて この「煙突の上にハイヒール」は
5つのお話の入った260ページ弱の本であるが
そんな少々高目のハードルを設定している期待を
軽々と超える素晴らしい本だった。
小川一水の またまた新しい価値を改めて堪能した。
5つのお話のそれぞれが テイストも違えば
テーマもそれぞれに違うのだが それでも
この一冊の本を読み終わった時の読後感の良さ。
秀逸である。
読み出すとすぐに一冊読み終わってしまうので
時間のある休みの日にゆっくり時間を取って
最初のお話から順番に楽しむのが良い。
それでも残りのページが少なくなって来た時に
とても残念な気持ちがするくらい
至福の数時間が過ごせること請け合いである。
多くの人に自信を持って薦められる。
ぜひ一読を。
近未来じゃないよね?
★★★★★
相変わらずの小川調、科学好きでなくてもどんどん引き込まれて行く!いかにもなんだけど、でもありえない。いやひょっとしたらほんの近い将来には実現したりして・・・。
日常の一歩先
★★★★★
今のほんの一歩先の世界を描いた物語。
彼氏と別れたばかりの女性、コスメギャル、ちょっと根暗な理系の男の子などなど、日常で今もどこかにいそうな人々の物語でありながら、ほんのちょっと今より未来にあるかもしれない設定を活かした物語の数々。
ほんのちょっと未来の物語なんだけど、背伸びをしていない文体のためか、未来とかそういう印象は強く受けず、日常的で牧歌的な雰囲気が漂う作品が多い。
「白鳥熱の朝に」だけは、牧歌的な雰囲気の中にも歪な異分子を其処此処に感じさせる作りになっていて、そう来たか、という内容だった。
しかも、今この時と考えると、この「白鳥熱の朝に」は、できるだけ早い時期に多くの人の目に触れて欲しい作品だ。
本格的にパンデミックが始まりつつある今では、むしろ遅すぎるかもしれないが。
この物語が不謹慎だと言われてしまうような状況になる前に、是非この物語を読んで、そして来るべき未来に自分たちが掴むべき「朝」を自分の胸に刻んで欲しいのだ。
小学校の図書館にそっと置きたいような良作
★★★★★
掲載作は5篇。それぞれ紹介を書くと、
「煙突の上にハイヒール」
ふと見た雑誌に載っていた個人用ヘリコプター。私の手には偶然にも丁度買えるお金が。
「カムキャットアドベンチャー」
俺たちはちょっとした悪戯心でネコにカメラをつけてみた。そこで見たものは…。
「イブのオープン・カフェ」
寒空のカフェで、私はロボットに出会った。
「おれたちのピュグマリオン」
女性型ロボットを発売。ロボットはいつしか世界に溶け込み…。
「白鳥熱の朝に」
パンデミック後の世界を書いた物語。
といった感じです。小説宝石掲載作を収録。あとがきや解説がまったくないのがちと残念。
ガジェットに凝るわけでもなく、その昔、小学校で出会ったジュブナイルSFのような少し科学が進んだ明るい未来や、荒廃の陰のある暗い世界が描かれています。作者も子供時代にこのような物語の数々を読んだのではないでしょうか。
懐かしい気分も感じつつ、とても楽しめました。