本質を取り戻したこれからの無印良品が楽しみではあるが。
★★★☆☆
確かに数年前の無印良品は、お客様に甘えている部分があった。
いつ行ってもおなじディスプレイ、おなじ商品。
私も例に漏れず、次第に足が遠のいていた。
だが、ここ最近の無印良品は季節ごとのディスプレイ、商品、
いままでの無印にはなかった「わくわく感」が感じられるようになった。
そこで、なにが変わったのだろうと手にとったのが本書であった。
成功体験によるおごり、本質を忘れた目先の対応、
ものづくり発想のゆらぎなどの、落ち込んだ要因は
当時を知る客目線でも確かに、と思えるものだったと思う。
それらに手遅れになる前に気付いてこうして立て直したことは立派である。
ただ、業績改善のために行った見直しで、切り捨てられた人や企業が
少なからずいるはずなのに、無印良品はこうやって立て直しました、
めでたしめでたしで終わってしまう本書には違和感を覚えたので★3つ。
読みやすい
★★★★☆
経営改革本としてよくまとまっていたが、著者の客観的な分析が多かった。
よって経営ドラマとしてはあまり熱が伝わってこなかった。
改革に携わった現場担当者の生の声などが入ると良かったと思う。
多店舗展開へ向けて
★★★★★
伸びている、好評価の小売業が
どこでもがかかる罠
(仕組みを整えずに多店舗展開へ走ってしまう)
それの問題点が非常にわかりやすく
参考になりました。
店舗数を増やしていこうとしている
小売業の方は必見です。
この本との出会いが恐らく
弊社の未来を作ることでしょう。
ありがとう。。。
仕組みを創る
★★★★☆
今回の本は、『無印良品「改革」』。
2000年に突然失速してから、5年後の2005年にV
字回復した無印良品(株)の、取り組みについて書
かれている本。
失敗する(売上が落ちる)会社に共通するマイナス
ファクターは大体同じであると私は個人的に思う。
それを乗り越えるための’ヒント’もまた、 共通しているように思える。
特に必要だと感じたのは第6章〜第9章で、
・出店する際の基準書作り
・コスト削減
・現場の標準化
・plan do seeの確立
無印良品でさえも、売れるための仕組みや、社員を
標準化する仕組み、がなかったことがわかる。
●無駄の排除をしていくと、モノの実質に行き着く(p.35)
●無印良品には、使う人の自由度がある(p.80)
●泥臭いことの繰り返しと、単純化された基準書に
もとずく評価が、判断のベース(p.143)
●「売れ筋捜査隊」...店長に今週の売れ行きが5位
の商品はどれかを尋ねる(p.190)。→数値が把握
できてるか?5W1Hの確認。
●モチベーションアップのための試み(p.193)
「一品入魂」「天下一品」「ラッキーアイテム」
→ ゲーム感覚で真剣に競わせる。
●システムと人心は相反する面を持つ。しかしそれら
の言葉を「数値」と「感性」に置き換えれば、
バランス経営の極意につながる(p.198)
●従業員に言い続けていることは、
「進化」「実行」「仕組み化」(p.218)
特に、5つ目のゲーム感覚で店舗間ごとで競わせる
という方法は使えると感じた。例えば、営業所それ
ぞれで、毎月重点的に販売注力する製品を一つピック
アップしてもらい、競わせる。目標数値達成した営業
所には表彰を行う。
こうすることで、社員一人一人が、自ら考えるように
なる。→地力がつく。
いずれにせよ、総論としては、仕組みづくりは、
早急に対応するべき問題点だと再認識した。
歴史を追うのにはいい
★★★★☆
無印が大好きで、読んでみました。
ファンの方が読んでも楽しめる内容ではあります。
どういうところから始まって、どうして失敗して、
そして、どうやって復活できたのか?という内容。
無印の今までを海外戦略、地方への戦略を含め、
時系列で追っています。
大体、そのあたりに終始していて
「なぜよみがえったか」については、
いまいちピンと来ません。
「改革」についても、いまいち焦点があっていない、というか
改革に目を向けるならそちらをもっと掘り下げていただきたかった、と
思います。
私は経営に関する本として読んだわけではなく、
無印ファンとして読んだので星4つですが、
経営とか復活、という面から読むのなら
星3つかも知れません。