投資理論の教科書 完成度は高まったが・・・
★★★★☆
1991年の初版刊行以来、証券アナリスト試験の基本テキストとして長年親しまれてきた『証券投資論』の11年ぶりの改訂版。今版より「理論篇」と「実務篇」の2冊構成に新装された。
第2巻では、資産クラスごとの投資分析やアセット・アロケーションなど、投資マネジメント実務論の解説が中心。新たに「マネジャー・ストラクチャー」「オルタナティブ投資」などのトピックが加わった。教科書的な文体の堅さは相変わらずだが、図表やレイアウトは見易く改善されており、テキストとしての完成度は前版よりも高まったと言って良い。もっとも、2分冊になったため価格も(2冊合計で)倍増した点は読者によって評価の分かれるところ(汗)。