風は西から (幻冬舎単行本)
価格: ¥0
過労自死———。決して、彼が弱かったのではない。では、なぜ、彼は死ななければならなかったのか?
答えを探して、大企業を相手にした戦いが始まる。
小さな人間が秘めている強さを描く、直木賞作家のノンストップ・エンターテインメント!
大手居酒屋チェーン「山背」に就職し、繁盛店の店長となり、張り切って働いていた健介が、突然自ら命を絶ってしまった。大手食品メーカー「銀のさじ」に務める恋人の千秋は、自分を責めた――なぜ、彼の辛さを分かってあげられなかったのか。なぜ、彼からの「最後」の電話に心ない言葉を言ってしまったのか。悲しみにくれながらも、健介の自殺は「労災」ではないのか、その真相を突き止めることが健介のために、自分ができることではないか、と千秋は気づく。そして、やはり、息子の死の真相を知りたいと願う健介の両親と共に、大企業を相手に戦うことを誓う。小さな人間が秘めている「強さ」を描く、社会派エンターテインメント。