Soul Comes Home: A Celebration of Stax Records and Memphis Soul Music [DVD] [Import]
価格: ¥1,436
メンフィスに拠点を置くスタックス・レコードは、この20年間数々の素晴らしい音楽を送り出し続けてきた良心的なレーベルだ。本作は、そのスタックスへのトリビュートとして2003年に制作された楽しい1枚。1960~70年代のソウル / R&Bリバイバルを受け継いだ作品と言える。ショーはレビュー形式で、アーティストが次々と登場し、ベビー・ブーム世代の高年齢層が多くを占める観客の前で、ヒット・チューンを1、2曲ずつ演奏していく。最近、この形式によるコンサートには当たりが多い(実際、スタックス関連のトリビュートDVDも本作が初めてではなく、2002年に『Back to Stax: Memphis Soul』がリリースされている)。その理由は、本作を見ればすぐに分かる。ブッカー・T&ザ・MGs、アル・グリーン、アイザック・ヘイズ、メイビス・ステイプルズといった面々が元気な姿を見せ、それぞれ「Green Onions」、「Let's Stay Together」、「Theme from Shaft」、「Respect Yourself」などの名曲を聴かせてくれるからだ。ただし、このコンサートには意外性が少ない。メンフィスのオーフィウム劇場に集まったお祭り気分の観客は、だからと言って不満を見せたりしないが、あまりにもノスタルジアどっぷりの展開で全体がやや月並みに感じられるのだ。それだけに、パブリック・エナミーのチャック・Dが登場し、バーケイズの佳曲「Soul Finger」でラップを披露するくだりは新鮮で印象的。特典として数本収録されている短編では、新たにオープンしたスタックス・ミュージアムや、故オーティス・レディングの偉大さがテーマとして取り上げられる。(Sam Graham, Amazon.com)