デジイチじゃなくてもコンデジでもここまで撮れるんだということを
真っ向から証明してくれる本。
ただし、途中途中で「デジイチのほうがAFが早いよ」などデジイチをオススメするところあり。

写真の撮り方本はいくつかあるが
モノによって撮り方が変わってくるので
それらの具体例がいくつも収録されたこの本は
これからデジカメやデジイチで「オートモード」を卒業しようという人には
是非読んでいただきたい本。

ぶれずに撮れるカメラの構え方とか
それぞれの写真を撮るときのライティングイメージなどが具体的に絵で説明されているので
初心者向けです。

ブログにアップする食べ物の写真をおいしく見せたくて読んでみました。
ちょっとしたスタジオ撮影入門のような内容です。

『プロが教える』だけあって、作例はどれもハイクオリティです。
被写体の色や質感、透明感などを美しく撮るための基本知識が、とても勉強になりました。
コンビニの寿司が板前さんの握りたてのように見えたり、ワインやウイスキーが中の液体の色まで美しく写っていたり。

ブツ撮りでありがちな、表面の光の反射の抑え方も参考になりました。
画像加工ソフトでも救えない写真を撮らないための基本中の基本も教えてくれます。


しかし、作例のように撮るためには、初期投資も必要です。
表紙にも写っているとおり、簡易スタジオ やライト 、レフ板　、グレーカードなどを使うことを前提としています。
安値なものをひととおり揃えても1万円程度ですので、無駄な投資ではないと思います。

わたしの場合、レストランなどの出先で撮ることが多いので、本書のような撮影方法は難しいです。

この本は、ブログやオークション出品用のお手軽写真よりも、ネットショップのカタログ写真のような、よりレベルの高い写真を撮りたい方にオススメです。

コンパクト・デジカメでもこれだけ撮れる！というのもテーマのひとつですが、ここまで周辺環境を整えたら、やっぱりデジタル一眼が欲しくなるのが人情です。(^_^)

陰影やハイライトなどの写真表現がプロカメラマンの意図として紹介されています。プリンの表面にある光沢感は偶然ではなく、意図して作られたものだと初めて知りました。撮るときだけでなく、この本のおかげで写真を鑑賞するときにもプロのテクニックを読み取れるようになりました。