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レッド(1) (イブニングKCDX)

価格: ¥1,000
カテゴリ: コミック
ブランド: 講談社
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現代史って面白い ★★★★★
本作は1969年夏の■■大学バリストと外相訪ソ訪米実力阻止闘争から始まる(その前に安田講堂事件が一コマだけある)。そして、その後の主人公たちの動きが淡々と描かれている。主人公の一人である岩木の中の人は某所で「(連合赤軍を)歴史的背景を抜きにして描くことほど馬鹿げたことはない」と述べているが、そういう意味では本作は「馬鹿げた」ものかもしれない。

しかし、漫画に馬鹿げていてはならない理由などない。面白ければ何でも良いのだ。山本直樹も某所で「俺は面白い物を描きたいだけ」と述べている。私は本作を読む前に連赤関連本を複数読んで一応の知識は持っていたが、恐らくそういった知識無しでも本作は面白いだろう。むしろ知識無しのほうが、例えば番号を付されたメンバーが今後どうなっていくのかを、緊迫感を持って読めるかもしれない。

もちろん、本作をより深く楽しむには連赤関連本を読むのが一番である。山本直樹が「連赤の本とか読むと本当に面白いですから」と述べているように、実際彼らの本は面白い。最も基本となるのは赤城の『十六の墓標』と岩木の『兵士たちの連合赤軍』である。とりわけ岩木本のG作戦の描写や、本作に描かれていない1969年前半部分は、鈴木邦夫が「特に面白い」と絶賛している。赤色軍や革命者連盟が何者か、その他人物・事件の背後関係については谷川の『あさま山荘1972(上)』が詳しい。若松孝二監督の映画『実録・連合赤軍』の分厚いパンフは時代の流れを1960年6月15日から詳細に追い、また多くの関係者の声を載せている点でも秀逸である。直接連赤を扱ったものではないが、立花隆の『中核vs革マル(上)』は60安保以前から1969年に至るまでの主流派学生運動の歴史がコンパクトにまとめられており、連赤当事者の手記だけではいまいち分からない彼らの思考・行動の背景が見えてくる。

ともかくも、現代史って面白い。
ごっこ遊びとしての革命 ★★★★☆
大学生の時分、友人が「学生運動の頃生まれたらなぁ」と言っていたのを思い出します。別に現体制に不満があるとかでなく
(そりゃ不満はあったでしょうけど)、なんとなくダラダラと無目的に学生生活をしている己と比較して過去の若き革命家たちの活動に憧れがあったのでしょう。
また、実際にわざわざ他大学まで行って左翼活動をしている知人などもいました。と言っても彼らは4年間できっちり卒業し、普通に企業に勤めましたけど。
要は若者なんだし、反体制活動の一つでもしてみたかった、ということでしょう。こうしたごっこ遊びの視点と自覚は全共闘以後の若者は普通に備えていて、
私よりも一回り上の山本直樹とてアフター世代だから同じです。
したがって興味の中心は、稚拙な思想集団が、その勢いと幼さゆえにどのように集団の力で突進し、暴走し、集団の内部で捻じ曲がっていくか、でしょう。ごっこ遊びの革命がメンバー内で確認・補完しあっていくうちに一般の社会通念とはかけ離れたカルトとでも呼ぶべきものに変貌していく、その過程。そりゃあ面白いに決まってます。
ある意味、オウムでも人民寺院事件でも題材は良さそうですが、全共闘とその暗部のあさま山荘は今まで美化と糾弾の両極端に意見が別れていて、そうした視座は一旦はずしましょう、という試みは創作物としては少なかったかと思います(論考は別にして)。
また、若さが澱のように溜まり淀んでいくと奇形的な花を咲かせる、というのは山本直樹が常に底に抱いているテーマであるので、なるほどぴったりという感じ。
さておき本作最萌えwキャラ赤城の動向に期待だ!!
学生運動から革命に身を投じていく若者達の群像激 ★★★★★
登場人物が多すぎたり細々と加速して展開するのもあって混乱してしまうのですが、当時の活動家たちの様子や時代感に触れられたような気がして感動した。
活動家側からの視点なので、活動家たちの危うさや無鉄砲さにハラハラしながら一気読みしました。
連合赤軍がモデルの漫画 ★★★★☆
面白いです。
淡々とした作風。平凡な青年達がサークル気分の学生運動の延長で
テロ事件を起こし追いつめられていく風景。
「坊っちゃんの時代」や「犬狼伝説」と同じ匂い。
彼らは理想も生活の不如意もなく本当にサークル活動の延長で動いているに過ぎない。
彼らが起こしている事件は本当に犯罪そのものなので同情はできないです。
守る民衆も政治的主張も空虚だ。実態感がなくて被害者の立場を考えずに
自分達の仲間が警官の正当防衛で殺されればいきり立つ。

この一見内輪の楽しい世界。
そして自分勝手な世界。
これが後に地獄絵図と化すのか・・・と思うと自業自得のように思えるもどこか切ない。


気になったことは学生運動における女性運動員の性的な圧迫が端折られている事。
赤城と筑波の経緯(モデルの人物の実話)、宮浦の語る「救援」の意味。
調べればあまりにも惨い内容で事件の遠因にもなっている出来事だと思うのだが・・・。
もしかしてそれは冬の妙義山にフラッシュバックとして語られるのだろうか?
この手法なら「オウム」でもなんでも「何か意味ありげなもの」に描けてしまうだろう。つまらない!! ★☆☆☆☆
『レッド』=赤軍派です。はっきりいって、赤軍派がやったこと=ハイジャック、浅間山荘、山岳キャンプでの同士殺し・・・・・などを背景にして、それへ至る過程を淡々と描いてる、だけ。赤軍派がやったことの「歴史的」重みがあるから、なんか凄いことを描いてるように思えるけど、コケおとしでしょ! みんな深読みして評価しすぎ! この「手法」ならオウム真理教事件でも、コンクリート殺人事件でも、なんでも「料理」できる。それらしく意味ありげに描ける。でも、肝心の、「山本直樹が赤軍派がやったことをどう思うのか、どう見るのか?」の解釈が一切ないじゃん。まるで新左翼の歴史勉強漫画です。大枠として、赤軍派がやったことを「肯定」するのか「否定」するのか、せめてそれくらいは示さなきゃ。「昔ね、こういうことがあったんだよ。君はどう思う? おじさんは事実だけを淡々と話すからね、君自身が考えなさい・・・・・」 そんな気持ち悪いオヤジのクールを気取った自己陶酔にまんまと乗っちゃダメだよ!