淫らシリーズ第3弾
★★★★★
35歳西新宿署刑事高円寺×26歳エリート西新宿署課長遠宮。
粗野で懐深い攻めというのはBL定番ですが「がはは」と笑う人は少ないのではないかと思ったのが最初の感想でした。そんなおおらかで破天荒な高円寺に対し、ねちねちと絡んでくるエリート遠宮にたまった鬱憤が最高潮!というときに事件発生。大学生殺人の容疑者にされたのが、シリーズ通して出てきていたゲイバーの主人でおかまで情報屋ミトモの過去の男三上。何とかミトモの力になりたいと奔走する高円寺に対し、嫌味炸裂の遠宮。反発を覚えながらも、いつの間にやら乗っかられてたりしているうちに遠宮を可愛く思い始める高円寺。事件解決とともに収まるところに納まる二人。
生意気で、不器用なアプローチしかできない遠宮ですが、非常に嫉妬深いです。女王然としているのですが、子供っぽくも見えます。可愛くないところが可愛くて、という高円寺の気持ちがよくわかります。個人的には、シリーズで一番のお気に入りです。
ちょこちょこ出てくるミトモの過去話は、切なくて胸が痛くなります。いろいろあって、今のミトモがあるのだなあ、としみじみ。