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東京物語 [DVD] COS-024

価格: ¥421
カテゴリ: DVD
ブランド: Cosmo Contents
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記憶は変形する ★★★★★
あるときに気付きました。

わたしは原節子さんの役に感動したつもりでいたのです。

笠智衆、東山千栄子両氏の表情をこそ追っていたのでした。
「現代」物語 ★★★★☆
東京物語というけれど、東京そのものは、バスツアーの際に少し画面に現れるだけで、実際、東京という名を借りた現代社会に対するメッセージがこの作品の本質だ。

日本人としての美徳とされてきた親を思う気持ち、人を慈しむ気持ちが、現代社会の効率という名をかりた機械文明によって確実に失われていく様を、ごく普通の日常の一コマである老いた両親の上京という場面を借りて描かれている。

あいさつもしないし親にたてつく中学生。親を厄介者扱いして温泉宿に送り出してしまう娘。仕事優先の息子達。
母親の危篤の知らせを聞いても、他人事のよう。挙句の果てには、父親が先に死んでくれてたほうが便利がよかったのにと平気で言う娘。

それに対して、もっとも優しかったのは、亡くなった息子の嫁(原節子)だった。

彼女が最後に、田舎の娘に語るシーンがとても印象的だ。「私もいつかは変わってしまうのよ」「いやなことばっかり」。

それでいいんですか?

という質問をこの作品は問いかけている。
様式美を駆使し、人間の永遠不滅のテーマを描いた秀作 ★★★★★
久しぶりに観直してみました。
騒々しい最近の映画にも食傷気味な今日この頃、
もう一度、古き良きなつかしい名画座の雰囲気に浸って
幸福な時間に身をゆだねることの大切さを実感。

物語の出来栄え。
独特のセリフ回し。
計算しつくした、こだわりの構図。
余計なものをそぎ落とした人間関係の描き方。
省略の美学。偉大なるマンネリといわれた作風の最高傑作。

変わりゆく、親子関係と、変わりゆく日本。
そして、変わらない故郷と変わらない人間関係。

いたしかたなく、時代変化の中で暮らしてゆく子供たちと
故郷の両親の関係と、戦前と戦後、古き良き日本の心と
壊れてゆく日本人の思いやり。

名優たちの独特の名演と、家族ドラマを通して、家族、兄弟、
親子、親戚、同郷の心の交流。

いつ見ても、心にずっしりとくる永遠の秀作。

日本人は昔より今が本当に幸福になったのか?根源的な
問いを思いながら、希薄になった家族愛の存在を再確認できる。
親の愛の深さ、日本人の美徳、女優の美しさ ★★★★★
こんな映画を作れる人が存在した事は、私たち日本人の誇りである。
原節子さんの美しさを見るだけでも価値があるが、
そこには、親の愛の深さ、日本人の美徳がフィルムとなって焼き付けられている。
原節子と杉村春子。 ★★★☆☆
 小津安二郎作品は、『お茶漬の味』『秋日和』『晩春』『麦秋』『東京暮色』『お早よう』と結構観ているのだが、どれもこれも退屈だった。小津作品は「退屈」と言いながら何作も観ているのは、「東京山の手モダニズム」的な美意識に共鳴したからかもしれない。今作の『東京物語』もあまり期待しておらず、美しい風景を映したドキュメンタリー的な映像だし、内容は平凡なホームドラマだが、何故か飽きずに観られた。

 今作の小津安二郎の一番の功績は、原節子を綺麗に撮ったことだろう。小津安二郎と原節子が組んだ作品は、『秋日和』『晩春』『麦秋』『東京暮色』と結構観ているのだが、あまり魅力的に見えなかった。しかし今作の原節子はとても美しく見えた。西洋美人的な美貌と、「日本の聖女」「永遠の処女」的イメージを最大に活かした演出が良いアクセントになっているので、「わたくし、ずるいんです。どこか心の隅で、何かを待っているんです。ずるいんです」と笠智衆に告白して泣くシーンが衝撃になるのだ。あのシーンで泣きそうになった。
 杉村春子は、類型的なキャラが多い中で、今作で唯一「役を生きている」「役に命を吹き込んでいる」俳優で、実際にいそうな女性だとリアリティが感じられた。いつも上手い。杉村春子が泣くシーンにも泣きそうになった。