残念な−1点と、気に入らない−1点、新規イラスト+1
★★★★☆
冒頭のカラーページはSound Episodeの一部の脚本やNewtypeでのショートストーリー(僕らの日々、Talkin'Rebellion)を担当された方だったと思うのですが、リヴァル・ジノ・カレンが写真を見ながらゼロとルルーシュを振り返る……というもので、短いけれどとても良かったです。
リヴァル・ジノ・カレンがアルバムを見ているイラスト、ユフィの学園祭での「行政特区」宣言のシーン、ゼロ・レクイエムでルルーシュがスザクに刺されるシーンの3点が新規イラストのようでした。
アニメ本編とは違うアングルだったりして、文章と共に個人的に+1点。
それ以外は1期とR2を簡潔にまとめてあるので、DVD等を見ずにちょっとストーリーを振り返りたい時には良いかもしれもしれません。
>残念な−1点
残念なのは本文が3色刷なところでしょうか。
もちろんこのページ数でフルカラーで安価な値段は無理だと思うのですが、どうしても残念な感じは否めません。
>気に入らない−1点
各ストーリーの所々にある「或る腐女子の手記」が読んでいて非常に不愉快でした。
別にBLを否定するつもりはありませんし、そういうのが好きだという人がいても全然かまわないのですが……。
文章の中で特定のキャラ(主に女性キャラ)を貶すような表現が多いのが見苦しくて嫌でした。全話にこの「手記」がついてなかったのが個人的な救いです。
総合的に−1点で4点。
全話紹介と豪華メンバーによる対談鼎談、批評論文が見物
★★★★★
最初の部分は生徒会アルバムというカラーページ。幾つかの小さな写真に加えてジノ、カレン、リヴァルのコメントが付いている。全頁カラーが難しいとは言え、少し残念なのは本書で全面的にカラーページなのはこの最初だけで以降はほぼ全て白黒である事。個人的に本書の要素の中ではかなり小品という印象。
その後の大部分は一期二期の全話紹介に費やされている。各話の注目点も八つずつ記載されており、ギアスは好きだけど話を少し忘れちゃったという人もこれを読めば一気に思い出せるかもしれない。登場人物やナイトメアフレームの紹介もあるのだが、シーン紹介含め全て白黒で、やはり永久保存版にするには若干残念な気も。
そしてその後が充実した対談鼎談集。結構なボリュームがあるだけでなく執筆陣も宮台氏、宇野氏、チキ氏、さらに監督に脚本家に竜騎士氏など、知る人ぞ知る豪華メンバー。ただ批評家陣の鼎談や論文は慣れていない人には難しかったり、独自の用語に馴染まなかったりするかもしれない。そういう人も脚本の大河内氏とひぐらし・うみねこの竜騎士氏の対談なら問題なく楽しめると思う。個人的印象では対談鼎談論文は前の方にあるものほど平易で読みやすい。