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Not in Our Name

価格: ¥1,848
カテゴリ: CD
ブランド: Verve
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Charlie Haden’s first album as a leader was 1969’s Liberation Music Orchestra, and the bassist has been revisiting the project ever since. The concept of the project is to take a big band and record songs devoted to issues of human rights and political liberation, whether expressed in original compositions or revolutionary anthems from Spain, South Africa and Latin America. Not in Our Name is devoted to American music and current political tensions. Once again, it is arranged by pianist Carla Bley, who initially created the band’s distinctive sound; an impassioned, often dissonant lyricism combining a village brass band, a frequent Spanish tinge, free jazz and folk music. Propelled by drummer Matt Wilson, the band ranges here from classical themes (Barber’s "Adagio for Strings" and Dvorak’s "Goin’ Home") to songs by Pat Metheny and Bill Frisell (his "Throughout" is highlighted by the contrasting tenor saxophones of Chris Cheek and Tony Malaby) to the traditional "Amazing Grace," a feature for Haden’s soulful, melodic bass. --Stuart Broomer
音楽的な返答と可能性としての「Not In Our Name」 ★★★★★
抜けるような空色に鮮烈な赤い旗のもと、こちらをじっと見るミュージシャンのたたずまいが印象的なアートワーク。チャーリー・ヘイデン & リベレーション・ミュージック・オーケストラ(以下、L.M.O)の第5作目。
スペイン市民戦争、エルサルバドルでの紛争に対する抗議運動、南アフリカの対アパルトヘイトなど、主に外国での民主化運動や対ファシズム運動への共感や連帯をテーマにしてきたこれまでのL.M.O作品に対して、本作ではずばり「アメリカ合州国」がテーマとなっている。取り上げられている作品はアメリカ人作曲家によるもの(あるいはアメリカにちなんだ楽曲)である。

L.M.O作品では、'69年の第1作目こそ怒りを含んだフリーな音塊がテーマ性を強く表現していたが、2作目以降は取り上げた楽曲の旋律をストレートに、大切に歌い上げるようなアレンジが特徴的であり、本作ではさらにそういう側面が強調されているように思える。ビッグバンドという形式が放つ「強さ」や「迫力」ではなく、むしろ淡々としており、強いていえば、各楽曲が「優しく」響くようなアレンジがなされているようなのだ。

今回のL.M.Oの試みは、「われわれ=正義/やつら=悪」や「民主主義/テロリズム」という単純な二元論に基づいて問答無用の力を「われわれの名において」振りかざす米国の現政権に対する、音楽的な返答として、もう一つのアメリカを提示しようというものであるように思える。それが響きの優しさから見えてくるし、そういう意味では本作は、表面的な耳障りの良さ以上に野心的な意味を持っていると言えるのではないだろうか。

収録曲では、デヴィッド・ボウイとパット・メセニー作のレゲェ風にアレンジされた「This Is Not America」も楽しいが、特に、感情豊かに歌い上げつつ終盤に向かって盛り上がっていくビル・フリゼール作「Throughout」が強く印象に残った。