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忘却の船に流れは光 (ハヤカワ文庫JA)

価格: ¥903
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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巨悪 ★★★★☆
 2003年に出た単行本の文庫化。
 長編SF小説である。アイデアが凄い。最後はビックリする。
 また、田中作品らしく、どろどろぐちゃぐちゃとした描写が、これでもかとばかりにてんこもり。主人公が肉体的・精神的に痛めつけられまくるところも、読み慣れた人には楽しいところ。
 それでも、そうしたグロテスク、サディスティック、エロティックなシーンが、さらりと読み流せるところも田中作品の不思議な点だ。
 わりあいと読みやすい一冊だと思うし、盛り込まれているアイデアも凄いので、田中作品世界への入口としても使える本と思う。
かなり独特の世界だが、読ませる。 ★★★★☆
 あまりSFは詳しくないので、ほかにも例があるかもしれないが、私の知る限りでは、石田衣良の「ブルータワー」の設定に近い。あれに宗教色を加えた感じ。ただ、「ブルータワー」が石田衣良らしく品よくまとまっているのに対し、こちらは描写が過激だ。あえて下品と言ってもいい。だが、実際にこういう状態になったら人間て多分こうだよね、という説得力があり、最後まで一気に読ませる。きっと書いた本人が楽しかったからだろうね。
ヴェールを剥がしていくように(ネタばれあり) ★★★★★
 八つの階位に分かれた世界。その頂点に立つのは《聖職者》である。主人公のブルーは聖職者の一人で、《修学者》ヘーゲルと出会うことで、真実を得ていくのですが……。
 最初はただのファンタジーだと思ったのに、違うんですよ。これ、結果的にはSFなんです。まさか思いませんでしたよ、そんなこと。この世界が大きな宇宙船でだったなんて。そしてこの宇宙船の人々は、チキュウに到着し、先住民たちから悪魔――ヴェルフェゴールと呼ばれるようになる、なんて。今まで信じていた"世界の常識"が、一枚一枚そのヴェールを剥がされていく様がおもしろかったです。
 ブルーとヘーゲルの最後も……ね。
あいかわらずの快作 怪作??(ちょっとネタばれ) ★★★★☆
早川のSFシリーズで、しかもこの表紙。普段の作者とは違う、がちがちのハードSFをついにものしたか?と意気込んで読んだ。

やられたよ。良くも悪くも作者らしい、作品だ。
気持ちの良い脱力が、感想だ。
一冊かかって最後の最後か、これか!
良くもまあ、このために大作を書ききった。

褒めるしかない。最初の期待は裏切られるが、まさかこの一言のダジャレでまとめるなんて。
ここまでくれば、あっぱれだ。

楽しんで読んで欲しい。