ウルトラ有名曲より以下の通常有名曲のコンピ
★★★★★
aceレコードからのキャロル・キング/ゲリー・ゴフィン集の第何段目か。
同様な主旨でキャロル・キング自身が歌うアセテート版(デモ・テープ版)をコンパイルした、
レア物集といえるCDを既に出版しているaceが、
何を血迷ったか、そこそこ有名なキャロル・キングの楽曲を、
オリジナル・ヒットした当時の歌手/グループの音源で
(i.e. キャロル・キング自身は歌ってない音源で)コンパイルしてます。
順序が逆なんじゃないの?等と思ってしまいましたし、
今回のCDは、版権なんかもきっと通常よりは(ヒット曲なので)高価で、
コストがかかってるんじゃないの、等と余計な心配までしてしまいましたが、
それでもキャロル・キング・ファンにはありがたい一枚であることは確かです。
aceのCDは、1曲ごとに付されたライナー・ノーツを丹念に読むのも楽しみのひとつで、
当時の音楽状況や熱気やも伝わってくる気がします。
ワクワク感を保ったポップス集第二弾
★★★★★
イギリスの懐メロレーベル、エイスからのブリル・ビルディング時代のソングライター・シリーズは、大ヒット曲をあまり収録しないという制約の中で選曲されているわけですが、とりわけジェリー・ゴフィン&キャロル・キングの楽曲は第二集になっても実がぎっしり詰まった聞きごたえがあるものです。多くのピアノ弾きのポップス作曲家がクラシックのオーケストラの重さに惹かれる一方でR&Bの影響が強くて軽やかにピアノを鳴らすような歌のメロディを作ったキャロル・キングと、キャッチーでも独特の歌詞をつけたジェリー・ゴフィンのコンビの曲は、60年代懐メロ洋楽が好きな人の心の琴線に大いに触れてくれます。
マキシン・ブラウンの切々とした歌にジーンときたり、クリスタルズ=フィル・スペクターが最初に出した曰く付きのHe Hit Meのカバー、ホリーズ、モンキーズ、タートルズといったグループ、そしてミック・ジャガーと出会って運命が転がる直前のアイドル声のマリアンヌ・フェイスフルなどなど、ビートルズ以降のロックの時代でもポップスを聞いている時のワクワク感を忘れていない曲の連続です。