この本に対する評価が分かれる理由。
★★★☆☆
この本に記された取り組み方を読んで気に入った人、まったく同感できなかった人。いろいろなレビューを読むと、その評価は人それぞれ。あらゆる価値観とニーズの人たちが本を読むわけだから、誰が正しいのか、ということを議論するのは、この場ではほとんど意味がないと思います。
ですが、なぜ評価が分かれてしまうのかについて考えるのは有意義かもしれません。この本で指示された勉強に納得ができなかった人は、おそらく結果重視。数字を重視しています。少し時間はかかっても、プロセスを楽しみながら勉強する人は、結果重視でやっていた人の何十倍もの、目に見えないものを獲得するでしょう。
おそらく同意はできても、「自分にこの学習方は合わない」という人もいるでしょう。ですが、少なくとも、自分で英語を勉強して結果を出した著者の体験談に耳を傾け、「英語ができるようになった人がどんなプロセスをくぐりぬけてきたのか」を考えてみることは大切だと思います。効率的に学びたいという気持ちは多くの人が抱くはずですが、英語ができる人というのは、ほかの人とどこか違っているのか、どういう理念のもとにそこまで上達できたのか、英語学習者が参考にすべきことはたくさんあるでしょう。
値段のもとを取る方法は、誰にでも見つけることができるはず。この本に、見た目以上の価値を持たせることも、私たち読者にはできるはずなのです。
あくまで一つの学習法
★★★★☆
TVのシリーズでいつもFriendsを楽しんで観ていたある日、ネットでDVDセットが安く売っていたので購入、
その時レコメンドで「シットコムで笑え たのしくきわめる学習法」が紹介されていたので購入しました。
読む前に最も興味があったのはどういう学習法なのか、でした。
読んでみると、理系の筆者らしく少し理屈っぽい表現が随所に見られましたが、英語を英語で理解するという
主張には賛同できました。
昔から日本の学校での英語授業に疑問を持っていた自分としては共感する部分が多々ありました。
ただ学習法としては普段から英語音声英語字幕、英語音声日本語字幕で映画などを見ていた自分の方法と
さして違いがないため目新しさはなかったです。
人によって理解度は異なるため読者が自分のやりやすい方法で学習すれば良いわけで、学習法に迷いが
ある人には学習法を確認する良い参考書になると思います。
はしょる3段階が最適
★★★★★
「英語学習に最適な海外ドラマはフレンズ」という話を聞き、ネット検索していて、著者のブログに出合いました。ブログが面白かったので、この本も買いました。
最初の数話分だけ、実験的に「完全5段階」をやってみて、それから著者おすすめの「はしょる3段階」に移行しました。時間もかなり短縮できますし、私にはこの3段階が合っているようです。
日本語の情報や英語字幕でカンニングすることなく、第1段階の「英語音声、字幕なし」で見てみると、英語の音だけで理解することがどれほど大変かがよくわかります。著者が言うように、そこで自分の今の実力をはっきりと認識できる気がします。
英語音声だけではかなり消化不良のまま、第2段階の「日本語音声・日本語字幕」で見ると、そのセリフのニュアンスがすっと頭に入ってきます。その知識が頭に入っているからこそ、最後の第3段階「英語音声、英語字幕」で意味を深く調べることができるという著者の主張にも納得しました。
この本に出合うまでの私の勉強法は、英語字幕を表示して英語の台詞をお経のように何度も聞くという方法でした。その方法で、耳は英語に慣れたような気がするけど、英語をきちんと理解するところまではなかなか行かず伸び悩んでいました。著者が言うように、日本語でいうとどういうニュアンスになるのかを深く理解することなく英語だけをただ呪文のように聞いてそれを丸暗記しても、英語は身につかないことがよくわかりました。
また著者は、大人であれば人から聞いたことを自分流にカスタマイズして自分に合った方法を見つけてほしいと言っていますが、それについても同感です。こうすれば絶対、などという押し付けがましいところもないので良かったです。
買って損しました
★☆☆☆☆
特に目新しい内容なく当たり前なことばかりでした。
この本で提唱されている方法は、字幕音声を英と和に切り替えて5回見るということですが、
正直5回見る時間があるならお気に入り/使えるフレーズのインプットや音読に時間をあてたほうが効率的かと思います。
私なら、1 日本語字幕で一回見て楽しむ(ストーリー確認)→2 英語字幕(フレーズチェック)→3 フレーズのインプット/音読 →4 字幕消して確認で見る のような方法と取ります。
力のある方でしたら1と2を同時にできるので2〜3回で十分かと思います。
5回も見ていたら、フレンズだけで何百時間(1000時間以上?)もかかってしまいます。
それにそんなに見ていたら飽きちゃいますよね。
他にも色々と書かれていましたが、面白い内容はなく読んでいて「なんで買ってしまったんだろう」と3回は思いました。
この本読んでいる間にシットコムのエピソード3回見れて、フレーズ覚えれます。
時間に余裕があって、出来る限り楽して楽しみながら学習されたい方には良いかもしれません。
あくまで私の意見ですが...
効果的ではあるが、かなりの努力は必要。
★★★★☆
この学習法で実際に、「friends」で勉強してみました。まだ、3つのエピソードでしか勉強していないですが、確かに効果的であるとは思いました。
完全5段階とはしょる3段階と2通りの方法があり、初めは5段階でするのがいいそうです。だから、5段階でしてみました。字幕や音声を切り替えて5回、同じエピソードを見るのですが、ドラマがおもしろいので、5回ドラマを見ることは苦になりません。
ただ、1番大切な5回目には、英語音声、英語字幕でドラマを見るのですが、英語字幕が出てくる毎に、一時停止し、わからない表現や意味、または背景などを調べて行くのですが、これが、大変。
私はTOEIC750点ですが、わからない単語も結構あり、調べる時間が非常にかかります。確かに、今までの学習方法よりは、わからない単語の意味やどういったシチュエーションで使うのか、その表現のニュアンスはどうなのか、など、英語を丸暗記する方法では身に付かない、よりネイティブらしい英語が身に付く感じがしました。わからなかった単語もそれまでの4回の日本語音声や日本語字幕で、なんとなくこういう感じという想像で、自分の中に単語がとどまっている感じで、実際に5回目に辞書を使って、実際に調べてみると、なるほど!と、今までの、初めて出会う単語や見たことある単語で覚えていない単語を辞書で調べたときに感じるのとは、比にならないほど、頭に印象強く残るのは、事実です。
この作業には、時間がかかります。
これは、私の個人的な感想ですが。著者はもともと賢く(京大)、英語も学生時代に英検準1級を取っているので、初めから英語が人よりはできていたという事実をふまえ、自分に合うのか、できるのか、を実際にやってみて、無理なら、この学習方法5段階を無理にする必要はないと思います。実際に、英語学習の初心者の人が、この方法で学習するのは、いくらドラマがおもしろくても、ハードルが高かったり、英語を楽しんで学習するという著者の意図から反する状況になることもある、とも思います。
著者も、本の中で、人の意見を聞くことは大切。でも、鵜呑みにするのではなく、自分に合うようにカスタマイズすることをお勧めしています。まずは、自分でやってみて、その後、5段階でもない方法で、自分に負担がなく、楽しく英語を学習すれば、いいのではないでしょうか?
一番、著者が言いたいのは、楽しんで英語を学習していたら、いつの間にか、実力が伸びていた!という状況になっていることです。
これに関しては、海外ドラマを見ることで、きっと自然にそんな状況になっていると思います。
あと、学習方法以外のところも、非常におもしろい内容でした☆
全体的にはおもしろく、効果的ではあると思うけど、英語初心者や、時間のない人にはちょっと難しそうに感じたので☆は4つです。