マニュアル本としては、マイナーな業種であるが、アウトラインがわかるような構成になっており、まったくの初心者でも農業の入り口が見えるようになっている。
農業は野菜・稲作・畜産・果樹・花卉などの総称であるから、実際にはどの作物・畜種を扱うかによって、必要な準備はかなり幅広く異なってしまう。そのため、ネットなどで情報収集しようとしても、分散された細切れの資料でしかなく、これを体系的にまとめ直し整理することは至難の業だろう。
そういった意味で、あたかも授業のように、例を挙げながらのわかりやすい文章（専門用語はできるだけ排してある）、とノートのごとく整理された図表、主な関係諸機関の連絡先は、これから農業を始める人にとっては準備時間を大幅に短縮する一助になると思われる。