見えないものが見えてくる。
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私自身も高山植物の撮影が好きで、海野さんの撮影方法を、まねて作品づくりをしています。季節の森羅万象を、私たちは五感を使って観ているわけですが、流転する現象世界の全てを観れるわけではありません。マクロ撮影の世界は、見ようとしなければ見れない現象を写し止めて、豊かで多様な生命のありようを、作者の感性で再構成して、顕示させるところにあります。この写真集には、海野さんの撮影の仕方、被写体の捉え方、構図の取り方、機材の使い方など、このジャンルの開拓者でなければ掲示しえないノウハウが詰まっています。今までデジカメに見向きもしなかったフイルム派の私としては、コンデジの意外な使い勝手の良さを見せられ、選択の仕方が明確になってきたような気がしています。
写真がすばらしい!
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海野さんの撮る昆虫はどれも美しいですね。また意外な昆虫達の表情も見れたりして、親子で楽しめる本です。海野さんは本当に昆虫がお好きなんですね。撮影した機材を紹介してあるのも◎です。ただ趣味で写真を撮る私としては、ストロボのデータとかがわかると、もっとよかったなぁと思いました。
美しく愛らしい写真の数々
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東信州は小諸市にアトリエを構える、昆虫写真家の海野和男さん。デジタル機材、それからマクロレンズや魚眼レンズでググッと被写体に寄った独特の構図が僕は大好きです。GX8や20Dなど、自分と同じ機材を使われているところも、(勝手に)嬉しいです。
そんな海野さんの写真集がついに完成ました。早速入手したのですが、この写真集も僕の期待に違わず息を呑むほど美しく、また愛らしい仕上がりとなっています。それから、デジタルカメラ使いには大変興味深い撮影術も満載です。子供と一緒に楽しめるのもいいですし(特に"バナナムシ"!)。
生きてますね昆虫が。
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海野さんは、「図鑑」とか「科学的」なところからじゃなく昆虫を見る人なのだなぁというのが感想。そういえばストレートな昆虫写真集って少ないですよね(栗林さんは「虫の目」ですが、海野さんは「人の目」というか・・・・・)。珍しい虫もそうでない虫も同じ大きさの写真で、みんな生き生きしてて(というか生きている状態)、色とかすごく美しい。図鑑のは死んじゃってる昆虫も含まれてるから、どうしても手足に「死んでます」という感じが出てるし、色も甲虫や蝶はさておき、色も違います(死ぬと変色しますからね)。糸井さんとの対談にも出てきますが、周りの環境と切り離して昆虫を見ると、わからない部分はどうしても残ります。野山に出かけて生きている虫に会いたくなりました。