本書はダイヤモンドに掲載されているコラムの書籍化です。
ドラッカーの名言を取り上げ、それに日本での分身とドラッカーが
いっていた上田敦生氏が解説した本です。

本書の特徴はなんといってもドラッカーのエッセンスをコンパクトに
まとめたことです。また、ドラッカーをしっかり理解している
上田氏のコメントが非常にいいです。

ドラッカーを今まで読んだことがない人も何冊も読んだひとも
非常に楽しめると思います。

また、ドラッカーをよくしらない人は本書を読めば、
そのすごさがわかると思います。

ぜひ、皆さんに読んでもらいたい本です。

　いまさらドラッカーの本を初めて読むなんてとか、あまりに著書が多すぎてどれから読んでいいのか分からない、といった僕のような人にはお勧めの本です。週刊ダイヤモンドに連載の「３分間ドラッカー」を書籍化した本になりますが、彼の代表的著作から抜粋した１６０の至言についてそれぞれ丁寧な解説付でやさしく述べているので、その意味を噛み締めるもよし、他人に知ったっかぶりをするのもよし、また隙間時間にどこから読んでもＯＫの極めてリーズナブルな一冊でした。

知人の薦めで読み始めたので、【はじめに】を読む間は「自分の領域では役に立たないかも」と思いながら読み進めました。
ところが、そこに記されたドラッカーの言葉と、これを解釈し、解説し、拡大させる著者の言葉は、まさに現代社会の誰もが、組織での役割を負っていることからすれば、どの社会人にも応用可能な重要事項ばかりでした。
自分の仕事はどちらかと言えば職人の業界であり、またこの業界の中でも個人技に走る傾向の仕事人が多い組織なので、組織のためにとか、顧客の価値なんて考えそうもない文化があります。そんな私たちでも、ドラッカーの160の洞察を読み解けば、私たちの、いやもっと大きく、日本中の組織が抱える問題点を改善できる気がします。また、157番から160番までは日本が目指す方向にも言及してあり、日本再生の鍵がここにあると感じました。
暗い話題ばかりのこのごろですが、日本中の組織が元気になる鍵にあふれたこの1冊、お薦めします。

160の金言と解説が書かれた著作。

ドラッカー入門者向けともいえるほどに洗練された内容です。
”逆引き”と表現しましたが、まさにこの著作から元の著作へと
戻り、より深くドラッカー氏を知ることができる。
今も多くの経営者、知識労働者を惹きつける氏の言葉を
何十年と氏の著作を翻訳し続けてきた上田先生の言葉で
味わうことができる著作になっています。
上田先生があとがきにて「ドラッカー百科を意図して」と
記載している通りの内容になっています。

ドラッカー初心者にも、薦めたい一冊です。

ドラッカーの言葉や英知がまさにまとまった一冊です。
何かのテーマについてどこに書かれていたかなと調べたい時に、先ずはこの本でドラッカーの言葉を確認し、その解説を読んで、そして、もとの本に戻る（この本の中にどの本からの引用かが書かれている）ことができます。
聖書の中に「こんなときにはこの聖句を見ればよい」と解説したページがあるものがありますが、同じように経営で悩んだときに目次を見てそのページに行き、言葉に出会い、そして本著でじっくりと考えることができる。そのような活用もできる本です。
もちろん、この一冊のみでも十分に読み応えがあり、学ぶこと、考えることは多いのですが。
ドラッカー先生と対話を続けながら翻訳を進められた上田先生だからこそ書けた本であると思うし、ドラッカーの言葉は今も今後も生き続けると確信できる一冊です。