当然だが読む人による
★★★★☆
財務の基本の基本の本である。即ち、新入社員や、財務のことに全く興味なく、開発に勤しみ、マネージャーになって会社の財務を考えながら発想することも要請されるようになってしまった方の入門書として最適であろう。 或いは、中小企業の経営者が、社員に財務的な考えも持ってもらうために、自らも読み、そして社員に推薦するというような使い方、読み方が適していよう。 既に一定の知識のある人には、基本の復習という位置づけだろう。 そのニュアンスからある人には、5つ星、ある人には3つ星という玉虫色に光る本である。 で、私は4つ星とした。
マネージャーの意思決定を「財務的に」支援する本
★★★★★
本書はビジネス教養として財務でも勉強しようか、という余裕のある人にはあまり薦めない。むしろ、業務で日々意思決定を迫られている忙しいマネージャー向けの本である。自分の業務が財務的にどのような意味を持っているのかを理解したいという人であればなお良い。
序文で筆者も宣言している。
本書は、「素人にもよくわかる財務」といった類の本ではありません。本書は「意思決定」に関する本です(p2)。
ビジネスにおける意思決定が、財務的にも正しい意思決定であるためには、マネージャーは、財務マネジメントについて理解をしていなければならない。しかし彼らは日々の業務に忙殺され、専門的な用語や概念を一から体系的に学ぶ余裕はない。従って、専門用語を極力排した財務マネジメントに関する本が必要であり、そのニーズに応えるべく書かれたのが本書、というわけである。
本文では、「なぜ○○は必要なのか」、「××するにはどのようにすればいいのか」という問いかけが多用される。いきなり専門用語が出てきて問答無用に概念を暗記させるようなことはなく、ストーリーを立てて説明することに努力が注がれており大変理解し易い。また小節ごとのまとめが「骨子」として囲みになっており、スピードを上げて読む場合や、再読して知識を定着させるのに役立つ。
具体的な売上計画を策定するためのCVP分析や、予算と実績から、とるべきアクションを選定する差異分析などは、即戦力としてすぐにでも使えるだろう。
優れた良書であるが、苦言が一つだけ。本の売り文句「財務原則・マネジメント・意思決定を三位一体で理解すれば、自ずと本質は見えてくる」は本の紹介としては甚だ不適当(三位一体という言葉自体、本文には一度も出てこない)ではないか?。もちろんこの方が著者の印税には貢献するのだが・・・。
下手な実務書ではない!すぐに使える
★★★★★
なかなか実務で使える判りやすい書籍は本当に少ないなか、
何が大切で必要かをまとめて教えてくれる本。
用語だけだったら検索でどうにかなるなか、
用語の裏にある、その数字の指標の意味を教えてくれる。
しかも実例もわかりやすく書いているので初めの数行を
読んで見れもらえればわかるのだか、多くの書籍とは
一線を画しているはすぐにわかる。
そして、そのまま一気に読めるくらい専門書とは思えなくらいの
読みやすさがさらに好感を覚えた。
財務系書籍では
ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書)
でもレビューしたが、この2冊があれば、まずは実務の前の準備はできるし、
実務でやっていても一通りの整理がつくと思われる。
財務担当じゃないけれど読めます
★★★★☆
財務担当でもなければ経理担当でもない。でもなんとなく予算の管理をしなければいけない。そんな状態でこの本を購入しました。はじめのほうは見慣れない言葉ばかりで(言葉だけは知ってる状態でも、使い慣れない)眠くなりました・・・が、第3部の財務のコントロールというところからはしっかりと読めました。
ただ、やっぱり何をしていいかはまだ分かってない。そこら辺は他の本が必要かと思います。
最初のほうに「難しく考えるな!」とありましたが、相当難しい中身を出来るだけわかりやすく書いてくれていると思います。
大学生ですが
★★★★★
大学では教育やってて、財務のことはまったく無知だったのですが
この本を読んで、財務諸表の数字の見方が多少わかるようになったと思います。
最初に著者も述べていることですが、原著者は「会社の目的は株主に利益還元することである」という姿勢でこの本を書いていることが本文中のいたるところで感じられました。この点は賛否あるとはおもいますが、まったくの初学者である自分には逆に整理しやすく感じた部分もありました。
就職活動などをおこなうなかで「そもそも会社って?」みたいなことを疑問に思うこともあるとおもいますが、この本はそんな素朴な疑問に答えてくれる本でもあると思います。