もしもあなたの抱くアシュリー・ティスデールの印象がぼんやりしたものだが、そこに歌う女子生徒、ブロンドのスーパーキュートな子、甲高い声をあげてヒステリックになる10歳の子供たちが含まれているとしたら、『Headstrong』をチェックする前にそんな印象を締めだしたいことだろう。4年生たちが『High School Musical』の手足の長いスターの魅力的でハッピーで時には熱狂的なソロ・デビューを気に入らないはずがない。だが、あなたも気に入るかもしれないのだ。ティスデールはリンゼイ・ローハンに少々似ていて、ヒラリー・ダフとは似ても似つかないが、時間を無駄にせずに弾けたティーンという名声を捨ててセクシーな女性歌手として自分のイメージを再定義。「He Said She Said」は情熱的なダンスフロアの誘惑でR-15指定にすべき曲で("ベイビー、私たちがあんなふうに動くところが見えるわ/ベイビー、私たちがあんなふうに触れ合うところが見えるわ"といった具合)、「Not Like That」はくよくよ悩むまではいかず泣き言は少なめにおなじみの誤解されたセレブリティという領域を利用している。要するに、「Be Good to Me」で首を上下に振りたくなるアーバン・ビートから「Over It」のファジーでセクシーなエフェクトまで、すべてがすばらしく聞こえるのだ。ティスデールは彼女の魅力が中学生たちの卒業パーティ内だけに留まらないと証明している。別に、いまだに"i"の点を丸で書くファンたちのために彼女は何も残していないと言っているのではない。『Headstrong』最強のナンバーのひとつ「Unlove You」はパステルピンクのベッドルームでシャウトする子たち向きのテイラーメイドの曲だ。--Tammy La Gorce