最後までダマされました!見事な脚本にも拍手。
★★★★☆
この作品にはダマされた!オチを書くと元も子もなくなるので詳しくは触れないが、本作を観てまず思い出したのは「ジェイコブズ・ラダー」だった。あれも最後にまさかのドンデン返しがあったからね。思い返すと伏線はたくさん張られていたこともわかる。わかるのだが、最後に「そうだったのか」と驚かせる脚本がとにかく秀逸だ。飛行機事故で数少ない生存者のカウンセリングを行うクレアは、この事故を企業ぐるみの隠ぺい工作だと確信して真実を求めていくのだが、演じるアン・ハサウェイの芝居もよい。冒頭は「プラダを着た悪魔」ばりのキャリアウーマン風スタイルだったのが、事件を追うごとに焦燥感に溢れ、着るものもカジュアルになっていく。生存者のひとりはしつこくクレアを付け回すし、自宅マンションで突如親切にしてくれる女性が登場してくると、何かおかしいぞ?と観客も思い出す。何が真実で何がそうじゃないのか。脇を固めるD・ウィーストやD・モースの存在感も圧倒的であり、まさかのラストに現実感を持たせた。ここで一切語れないのが残念だが(笑)、ブルーレイも買いやすい金額になったので、何を買おうか迷っている未見の方にはぜひともお勧めします!特典映像はメイキングと抜群のVFX技術で撮られた、飛行機墜落の撮影手法解説などがHDで収録されている。ところで、本作の発売元はワーナーだが、全米配給はトライスターだ。この馬が駆けてくるロゴは久し振りに観たので、何か嬉しかった(笑)。星は4つです。