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靖国神社の祭神たち (新潮選書)

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 出版社名:新潮社 シリーズ名:新潮選書 発行年月:2010年01月 関連キーワード:ヤスクニ ジンジヤ ノ サイジンタチ シンチヨウ センシヨ やすくに じんじや の さいじんたち しんちよう せんしよ、 シンチヨウシヤ シンチヨウシヤ 3162 しんちようしや しんちようしや 3162、 シンチヨウシヤ シンチヨウシヤ 3162 しんちようしや しんちようしや 3162 幕末・維新の国事殉難者を祀った東京招魂社に始まり、日清、日露両戦役、そして太平洋戦争に至る戦没者など、祭神の数は二四六万余柱にものぼる。主神は一社に一人が原則の中、これほど特異な神社は他にない。これまでほとんど論じられることのなかった合祀基準とその歴史的変遷に焦点をすえ、A級戦犯や女性たちの合祀事情にも立ち入ることによって、ヴェールに包まれてきた神社の全体像に迫る。 第1章 東京招魂社の誕生-幕末・維新の殉難者第2章 対外戦争の時代へ-日清・日露戦争第3章 変わり
靖国神社の成り立ちや祀られている人たちを知るに最適だ ★★★★★
 膨大な資料を基にしての力作である。この本を通じて靖国神社とはどういう神社かということと、国のために死んでいった人たちを奉慰顕彰することの大切さを、特に若い人達に判ってもらいたいと思った。だが、この本はそういう類の靖国神社を礼賛するものではなく、その成り立ちや祭神達についての知識と、日本のために亡くなった人達がどのように祀られているのかを述べている本である。
 言われてみれば、靖国神社に祀られるには一定の条件が必要なわけではあるが、今までそういうことを考えたことがなかったので、軍人であれば誰もが祀られる、と思っていた。ところが、西郷隆盛や乃木希典などは、前者の場合は晩年が逆賊であったこと、後者の場合は自刃であったことから、祀られていない。理屈から言うと、なるほどそうだな、と認識を新たにしたものである。
 この本の中で一番興味を持って読んだのは、いわゆるA級戦犯の合祀についてである(A級戦犯という言葉は使いたくないが、歴史的事実としてそういう名前になっており、他の言葉を使うと意味不明になるので仕方なく使う)。
 このA級戦犯を祀ったことをよしとしない、という先の天皇陛下のメモの存在について、天皇陛下が反対する理由は次の二つであるという、一つは、戦死した人々のみ魂を鎮める社であるのに、その性格が変わる、二つには、あの戦争に関連した国との間に将来、深い禍根を残すことになる、というものである。二・二六事件の対処を思わせるような、明快な論理であり平衡感覚に優れたお考えではあると思う(ものの、私としては、もう少し踏み込んだ発言があってもよかったとのではないか思うのだが、これは本の内容とは関係ない)。
 右翼であれ、左翼であれ、国のために亡くなった人の魂を慰め、顕彰することに異を唱える人は無いと思われるので、その意味でもこれは靖国神社を考えるには最適な本だと思う。多くの人に読まれればよいと思う。
ポイントが弱い ★★★★☆
靖国関連本は靖国神社の沿革を記し、最後は現状を並べて尻切れトンボとなっているものが少なくない。書物としてはそれなりのかたちになっているが、実は何も新たな知見を得られないのがほとんどである。

内戦であった西南の役までの祭神と、国家としての戦争である日清・日露戦争、そして先の大戦までの祭神を同じ社に祀る必然性への疑問はやはりここでも語られていない。

またA級戦犯合祀問題のエピソードはあるが、著者が旗幟を鮮明にしていないから、やはり読み手にはあいまいなものとしか伝わってこない。

本書の最もおおきなポイントは第4章「終戦と占領」と第6章「そして将来は」にある。
占領期にかんしてはGHQの日本人助言者、岸本英夫を引用しているが、彼の著作には「国家神道」が頻繁に使用されている。現在でも定義の定まらない「国家神道」を多用した岸本英夫に、著者はなんの疑問もないのだろうか。

著者が採りあげていないGHQの文書には、「国家神道」の主な聖典は教育勅語だと記されているという。たしかにGHQのスタッフの多くがそうレポートしていたことは『続・現代史資料』等にある。このGHQのいう「聖典」を論じないで靖国神社問題は、政教関係は、理解できないのではないか。不思議なことに、本書にはこの検証がひとつもない。

祭神の歴史的評価をどうするかは永遠の課題に見える。しかし少なくとも「戦場の勇士」以外を祀ることについて、著者には明確な姿勢が見られない。

最近公開された重要な史料の検討はなく、全体として新たな知見も見られず、この問題に関する著者の限界を示しただけのものとなっている感がある。靖国神社や政教関係に関する研究は、もうすでにこのレベルではないのではないか。

靖国神社の通史 ★★★☆☆
 靖国神社の歴史を東京招魂社時代から現代まで時を追ってコンパクトに紹介している。
よって総花的になるには否めず、各時代とも駆け足になり、少し興味のある人ならどの話もどこかで読んだことがある、
となってしまうのは致し方ないことか。ここ数年、議論なった靖国のあり方などを期待して読むと
期待外れになるが靖国神社の通史、全体像を知るには好著であろう。