インターネットで歌詞にアクセスできる時代に暮らせて何よりだ。そうでなければ、大勢のティーンの少女たちがこの弾けたポップを大声で歌うかわりに、つぶやくことになっただろう。大声で歌いたい――それが最初に感じる本能であるだけでなく、少女たちの熱い願望だ。どんなティーン雑誌をめくってみても確かなように、ヴェロニカズはオーストラリア出身の一卵性双生児で、いたずらっぽい魅力、活気、低能な曲作りへの嫌悪感を発散している。彼女たちのデビュー・アルバムは雑誌の主張と矛盾していない。群れを率いるシングル「4ever」は、パンクに傾いたちょっとアヴリル・ラヴィーン系の曲で男子をからかうように押しかけてくる。「Speechless」や「Nobody Wins」といったおとなしい曲ではそんなエネルギーが少々失速しているが、「Secret」のスマートな歌詞、リンジー・ローハンが歌ったことのないゴキゲンな曲「Mother, Mother」の激しい大胆さではバッチリ挽回している。バングルズのようでもあり、ベネターのようでもあり、とてもキュートなヴェロニカズは、ミニスカート・コンテストをやっつける12曲の逸品を作りあげた。--Tammy La Gorce