訳者、境誠輝です
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本を手に取るまでは本屋さんの仕事。そこからは翻訳をした私も含めて、書き手の仕事。評価・批判の風が吹きます。
その時の自分、そのすべてを注ぎ込んだ文字を未だ知らぬ人の目が追う。
初の翻訳作品となりますが「読みやすさ」を心がけて仕上げた積もりです。著書の声がに読み手へと届くように。「優れた内容であっても、スッと頭に入ってこなくては……」。翻訳物を読む度に感じていたことでもあります。
派手なテーマではありませんが、時代にもまれても残る課題でもあります。どんな時代・世代にも。当分の間、外向型人間中心の世は続くことでしょう。そんな中で灯りともなる本書を是非開いてみて下さい。
本というものは書き手の手を離れたその瞬間に一人歩きを始めます。読み手がページを開いた瞬間にその人の一部となり、書き手には思いもつかなかったような言葉を喋りはじめます。
自分らしく生きる。本書はそんな啓示にあふれています。内向型であるということは恥じることでも、どうしようもないことでも、ハンディキャップでもありません。
内向型人間にしかできないこともまたあるのです。