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フィクサー [DVD]

価格: ¥3,990
カテゴリ: DVD
ブランド: 東宝
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主人公は一応、法律事務所に所属しているものの、その仕事内容は、大企業にとって不利な情報を隠蔽する「裏稼業」。なかなか日本ではお目にかかれない職業を、ジョージ・クルーニーが人間くささも織り込んで名演する。名うての“もみ消し屋”として知られるマイケルが、巨大農薬会社で同僚が起こしたトラブルを解決するうち、自らの命も狙われる事態に陥ってしまう。
 何やら謎めいたオープニングのシーン。そこから時間が溯って、そのオープニングでのマイケルの行動の理由が明らかになる展開は、脚本家として名を上げたギルロイ監督らしい。映画全体は、人間ドラマ、社会派、サスペンスといったジャンルの間で揺れ続け、観る者を戸惑わせる面もあるが、キャストの熱演があらゆる違和感をカバーする。本作でアカデミー賞助演女優賞のティルダ・スウィントンは、農薬会社の面子をかけた悪巧みと、その陰での巨大なプレッシャーをリアルに演じるが、ラスト5分のクルーニーも賞賛に値する。正義と仕事の狭間で悩んだ主人公の決着のつけ方には、クルーニーらしい男っぷりが発揮されているのだ。(斉藤博昭)
クルーニーに演技は求めるな。 ★★★☆☆
クルーニー主演の弁護士モノ。ただし、『エリン・ブロコビッチ』のようなヒロイズムや『フィラデルフィア』のような感動を呼ぶものではない。フィクサーと呼ばれるモミ消し屋はクルーニーが演じていることで何とか体裁を保っているが、裏稼業を営み賭け事に身を投じる問題を抱えている。また、弁護士を扱いながらも法廷劇は一切登場しないので、そこを期待している方は肩透かしを食らう。

今作でオスカーを受賞したティルダ・スウィントン(急成長の47歳!)やS・ポラック、T・ウィルキンソンなど名優が名を揃え、重厚な質量を常を帯び、乾いたNYがさらに際立つ。命を狙うシーンや爆破もあるが、カメラワーク、カット割りともに急カーブを体感させるものではないため、物語の必然性としてスムーズに流れるところは好感が持てるが、監督の経験の乏しさからか、面白みにはやや欠ける。

ティルダ・スウィントンの演技についてはラスト、クルーニーと対峙するところが最も注目を浴びるが、セリフに個性を乗せることが難しい脚本だけに、視線や表情など細かなところに力を感じる。これはジョディ・フォスターやニコール・キッドマンでは難しいだろう。賛否はあるだろうが、オスカーに私は納得。

2時間が長いと感じるかどうかは人それぞれだけれど、1回見ただけですべてを理解するには、少し難しい作品。役者の芝居が見たいと思う人は是非購入して2回以上観賞してもらいたい。ポップコーンやジュース片手では睡魔にお金を払うようなものだ。
わざともったいぶった映画に仕上げているという感じ。 ★★☆☆☆
事件のもみ消し屋が、なぜフィクサーと呼ばれるのか、意味がわからない。この映画の作り方自体がもったいぶっていて、わざと複雑な描き方をしている気がする。あくまで個人的な感じ方だが、私の肌には合わない映画という感じです。
それほど期待していなかったが、見事に釘付けにされてしまった ★★★★☆
それほど期待していなかったが、見事に釘付けにされてしまった。
さすがシドニー・ポラック、さすがトニー・ギルロイ。
脚本がいいですね。
全く説明が無いので観てるほうは最初は必死で人間関係を理解せざるをえないのですが、だんだん状況がつかめてくるとその脚本の見事さに感心します。
ジョージ・クルーニーもかなり甘さを抑えたシリアスな演技で今回は珍しく女性にも興味を示さない。
ティルダ・スウィントンもテンパっちゃった感じを見事に演じていて凄い。
ラストのジョージ・クルーニーのカッコ良さったらないっス。
映画的にはアクションもそんなに無いし、ラブシーンも無いし派手なシーンは少ないので比較的地味な作品なのですが、そんなん問題じゃあない。
あー面白かったって思える映画だな。
そう何度も観るもんじゃないと思うけど、一度は観て欲しい。
大人の映画 ★★★★☆
原題、Michael Clayton(主人公)の仕事が、邦題のFixerになっています。
よってこの映画の見方は、主人公の仕事っぷりを観るものではなく、主人公の男性に自分を投影してみるのが良いと思います。

資本主義で生活するには、お金が必要なのは当然。
お金を稼ぐ為には、何かしらの仕事をしなければならない。
どんな仕事であれ、多くの方がやりたくない仕事をしている。
だから仕事と割り切って、法律に触れなければ商売として成り立つ。
そしてどんな時代であれ、法律に触れていると分かっていても、捕まるまではそれで稼ぐ事が許されていると考えるのが企業。
だからこそ、この理不尽さを受け入れて働いている大人として見る事が出来れば、楽しめる映画になっている。

汚職企業と弁護士の闘いは、他にも多く有ります。
しかしこの映画の違う所は、大手弁護士会社に勤務している主人公が、大金持ちではなく貧乏である。
弁護士会社も、合併という企業としての生き残りを考えなければならない状況である。
結末も、被害者側の勝訴により思い通りの損害賠償金が払われたり、主人公がサクセスしたりしない。

この不況の時代だからこそ、時代に合った内容と人物構成となってます。
良く出来た脚本で有り、俳優陣が秀逸なので、とても見応えの有る映画に出来上がっている。
“裏社会で生きる人間の苦悩と図太さ” ★★★★★
ジョージ・クルーニー主演の超ブラックな映画。
タイトルである「フィクサー」とは、「掃除屋」を意味する。
事件をもみ消したり、人を様々な手を使って操作する、
いわばケツ持ちだ。
組織から必要とされながらも、秘密を握っている厄介者という
側面を持ち合わせているため、命の危機に直面する機会もある。
ジョージ・クルーニー自身もそれを分かっていて、
引くに引けない立場に不安を感じつつ、
生き残ってやるという強い意思も併せ持つ。
それは誰かのためとかではなく、意地といった感じがします。
強い自分を演じ続ける男の生き様を見たい人にオススメします。