昨今のお笑いブームとはやや異なる印象を持つコメディアンコンビのラーメンズ。その一人である小林賢太郎が、自ら作・演出・出演をして年に一度のペースで行っているプロデュース公演の第4回作品を収録。大正14年、ある図書館の蔵書が250冊も盗まれるという事件が発生。さらにその図書館では幽霊が出現したという騒ぎもあり、超常現象を専門とする警視庁捜査課第三種事件係警部が解明に乗り出す。そこに推理力に秀でた作家志望の青年が現れ、互いの協力のもと、謎解きが始まる。が、図書館司書、巡査、人力車夫も巻き込み、事態は脱線に継ぐ脱線が繰り広げられる。全編コメディタッチながらミステリーとしても完成度が高く、さらにエンディングではほろりとさせられる佳作。生の舞台も観たくなります。(田中 元)
出たな 説明不足
★★★★☆
ラストで刑事駒形と探偵天城のコンビ結成となるわけですが、推理物であるかは見た人が決めるといいと思います。
私は推理物風の作品として小林賢太郎さんのセンスが生かされた作品だと思います。
随所に笑いや伏線がちりばめられており、終盤の天城の推理ショーも実はちりばめられた伏線をしっかりと1つの形にしてゆく行程のように見えました。
伏線を確認するためにもう一度、つながりをわかった上でもう一度と何度も見返してしまう作品。
そのうちに個性あふれる5人があたかも友人のように思えてきます。
シリーズ化希望
★★★★★
大正浪漫な空気が好きなのでかなり引き込まれました
トリックは推理モノと言うには弱い感じがしましたが天城、駒形のコンビ結成話としては十分過ぎます
今後、続編を沢山だして欲しい
釘付け
★★★★★
実際に舞台で観ることはできなかったのだけど、
DVDで観て、萌えました。
天城茎太郎、サイコーです。
演技派の大森南朋さんが出ているのもポイントが高いです。
何度も観て楽しめる!
★★★★★
元々ラーメンズ・椎名林檎・大正浪漫が好き、ということでこの公演に大変興味を持っていましたが、予想外の良さにとても感動しております!
緻密に組み立てられたシナリオも圧巻ですが、俳優陣の作り上げるキャラクターの個性が非常に魅力的で、自然とストーリーに吸い込まれていきます。お話のテンポも軽快で、合い間合い間に挿まれたお笑い要素により、最後まで飽きずにスッと見られるのも魅力です。ですが、繰り返し鑑賞している内に新たな発見をしたり、シナリオの細密な構成に思わずため息したりと、まるで小説を読んでいるような気分になりました。何度も楽しめる作品だと思います。
幕切れの美しさが非常に印象に残る舞台です!
LENS=ものをはっきり見せるためのガラスまたはプラスチック片
★★★★☆
舞台設定は「関東大震災から数年後」の東京のとある図書館。
当時のことをよく知っているわけでは有りませんが、当時の様子(服装・建物・影絵・モダンブーム・その他世相諸々...)が作中やDVDのパッケージによく出ていて今までの小林作品とは少し異なったレトロ感を感じさせてくれます。本作品の最大の売りは、その大正浪漫の舞台と小林演出の融合にあるのではないでしょうか?
物の怪や幽霊が「存在」していた当時、人情のあふれていた当時、日本の近代小説が確立されていった当時、色々な側面からの見方も出来ると思います。
作品とトリックの内容自体は、ついこの前「SWEET7」を観たばかりだったので、「あれ、こんなに短いの?」と少し拍子抜けしてしまいましたが、登場人物それぞれのLENSによって浮き彫りにされた物事が、天城のLENSによって犯人のトリックへと収束していくあのラストのスピード感は見事でした!
何か余韻を残したラストも小林さんらしくてステキでした!
人間がLENSによってアリを発見したように、天城の才能を発見した駒形と天城のコンビの続編に期待です。