密教百話
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新義真言宗豊山派の学僧 富田斅純(とみた こうじゅん、 1875-1955)により書かれた真言宗の入門書!
それまで一般には秘密とされていた密教について、100のトピックを選びだし、簡潔にわかりやすく解説!
大正14年(1925)刊の国会図書館所蔵本を画像のまま復刻
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然るに眞言秘密教は矢張眞言秘密教で、今日まで誰も全般
に亘つて之を解釋したものはない。稀に其一端を漏すものがあれば、頑固の阿闍梨は直に越法罪だとか何とか難癖をつける。そこで偶々秘密教のことを書く者があつても、理論的方面、即ち教相の話丈で、實際的方面、即ち事相の秘密は一寸とも漏さぬ。所が世間の方では、加持祈禱は迷信だの、護摩は外道の邪法だのと勝手な熱を吐いて居る。弘法大師は「賢者の説黙は時を待ち人を待つ」と仰せられた。今日の如き文化の進歩した時代に、是も秘密だ、あれも秘密だと、秘密一點張で、立派なお寶を、臭いものでも隱すやうに秘密にする必要はない。
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扉
再序
目次
一 緒言
二 秘密
三 密教の範圍
四 顯教と密教
五 密教は釋迦教なりや
六 事相と教相
七 派と流と方と傳と義と説と
八 口傳
九 口傳と教權
一〇 文書記載法
一一 解釋の四段階
一二 密教の起源
一三 八祖相承
一四 金剛界系と胎藏界系
一五 等葉不等葉
一六 印度の密教
一七 支那の密教
一八 弘法大師傳
一九 世界的偉人
二〇 判教
二一 十住心
二二 入唐八家
二三 東密と台密
二四 大師の門下
二五 宮中佛法と平民佛法
二六 野澤十二流
二七 興教大師
二八 新義と古義
二九 分派の根本義
三〇 流例
三一 事相三十六流
三二 修驗道
三三 兩部神道
三四 密教の自然主義
三五 所依の經典
三六 大日經
三七 金剛頂經
三八 曼荼羅
三九 萬像網羅
四〇 佛菩薩の網羅の方法
四一 胎藏界の名稱
四二 金剛界の名稱
四三 金剛界と胎藏界
四四 金剛界曼荼羅
四五 金剛界三十七尊
四六 三十七尊の定慧
四七 胎藏界曼荼羅
四八 三部
四九 五部
五〇 大日如來
五一 宇宙人格
五二 常恒説法
五三 五智
五四 四種法身
五五 佛身の成立
五六 諸佛の本誓
五七 佛菩薩の分類
五八 金剛薩埵
五九 如意輪觀音
六〇 不動明王
六一 聖天
六二 仁王尊
六三 十三佛
六四 體相用三大
六五 六大無礙
六六 識大の周遍
六七 四曼相大
六八 三密用大
六九 三密加持
七〇 感應
七一 即身成佛
七二 修法の種類
七三 四種法
七四 修法の組織
七五 修法の効果
七六 護摩
七七 諸尊法
七八 觀念
七九 入我々入
八〇 正念誦
八一 字輪觀
八二 五相成身觀
八三 六種供養
八四 種字
八五 眞言
八六 印契
八七 理印と形印
八八 密教より観たる各宗の合掌
八九 三昧耶形
九〇 五輪塔の組織
九一 塔婆
九二 身體上の五輪
九三 如意寶珠
九四 金剛杵
九五 蓮華
九六 機根
九七 修行
九八 灌頂
九九 戒法
一〇〇 三密雙修
奥付