なんといってもフランスワインには、ニューワールドにはない重厚な歴史が横たわっている。
この本は、まるでフランス革命や宗教改革などの当時に、自分がリアルにいるかのように説明されており、そしてその当時、ワインがいかに作られ、供されていたのかが非常にわかりやすく書かれている。
何より私にとってうれしかったのは、学生時代に世界史の教科書でしか触れることのなかった出来事が、大好きなワインとからめられて生き生きと再認識されたことである。
よってフランス史の良書としても、フランスワインの参考書としても十分読むに値する良著である。
またこの本のよいところは、36の章がそれぞれ完結しているので、興味のあるテーマから読めるというところである。