須賀敦子 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集
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イタリアでの記憶を円熟させ、深い眼差しでエッセーを遺した須賀敦子。六〇年代ミラノ・コルシア書店に集う、理想の共同体を夢見る人々の情景を温かい眼差しで描いた『コルシア書店の仲間たち』と、珠玉の各作品集から、「遠い霧の匂い」「ガッティの背中」「マリ・ルイーズ Marie Louise 」「カティアが歩いた道」「オリエント・エクスプレス」「雨のなかを走る男たち」「スパッカ・ナポリ」など。また須賀が魅せられたマルグリット・ユルスナール、ナタリア・ギンズブルグ、ウンベルト・サバの三人をめぐるエッセーと訳詩を厳選。豊かな教養に裏打ちされ、温かくも静謐な筆致で描いた傑作集。
解説=池澤夏樹
月報=長野まゆみ、福岡伸一