登場人物の考えや行動や、こういうこともあるだろうなぁとか普段自分でも考えるようなこと場面（特にネガティブな面で）も描かれていて共感できました（内面的に）。
しかしとても無責任なものでもあると思いあえて星１つにしました。
例えばみなさんがとりあげている台詞「強い意志を持ちな。もっと強い意志を」、「いつまでもお前の寝たふりが通用すると思うなよ。」 これだけ人間の嫌な部分をみせられて結局どう生きるべきか曖昧で、強い意志で寝たふりしている人もいるかもしれない矛盾を感じました。
また読み終えた後にまぁこれも仕事でやってるんだしと思わないと重すぎる内容でもありました。

作者のことやほかの作品もぜんぜんしらないなかで購入したのですが... はっきり言って生理的に受け付けません... この作者がすごく好きというかたにはいいのでしょうが...

榊先生が虹ヶ原に行ってしまう描写があるのですが、これが十年くらいしたらまた別の人がああなって、ってことの繰り返しになるんでしょうね、寝たふりしてるままでは。また、腐ってしまった父親に育てられることになる子供たちはその後どうなるのでしょう。

鮮やかな人物間の繋がりは凄いですが、少々言葉が安直と言うか、描写に比べてしたたかさに欠ける印象があったので☆4つですが、中々楽しめました。

浅野さんのマンガは全部読んでますが、個人的にこのマンガが一番好きです。
間違いなく人を選ぶかなって思いますが、独特な世界観と登場人物に引き込まれていき読み終わった後の後味の悪さも大好きになりました。

私は 将来への不安 人間関係上の悩み その他モロモロが蠢く思春期真っ盛りの17歳の時にこの本を含め浅野いにおの全作品を一気読みしたために 軽い人間不信におちいりました。他人がただの機械仕掛けの人形にしかみえなくなりました。挙げ句の果てに カナダに渡ってペンションを経営したい とか思ったりして、一週間くらい謎めいたテンションに包まれてました。
メンタルが弱い人は見ない方がいいと思います。