ジャズ、ボサノヴァ、ブルースなどのルーツ・ミュージックをごく自然に吸収した、暖かくて気持ちいいボーカルが、中村善郎、Saigenji、鈴木惣一郎、木暮晋也、高田漣といった優れたミュージシャンたちの演奏のなかで軽やかにスィングする、珠玉のカヴァー・アルバム。日本、ブラジル、ニュー・オリンズなど、世界中の音楽を自由に飛び越える彼女の歌は、ボーダレスにしてタイムレス。「三時の子守歌」(作詞・作曲/細野晴臣)、Freedom We’ve Been Together(Allen Toussaint)は、特に絶品。2003年を代表する、傑作だと思う。(森 朋之)
心地よい歌声にこころが穏やかになります
★★★★★
ジャンル的にはジャズやボッサに分類されていますが、楽曲を聴くと幅広いジャンルを歌いこなしています。
彼女の歌声は自然とこころの中に溶けこんで、とても心地よい穏やかな気持ちにさせてくれます。
とくに日本語で歌っている「3時の子守唄」「こころ」はお気に入りです。
こころが安らいで自然と目を綴じて、彼女の歌の世界に浸ってしまう…彼女の歌声はそんなパワーがあります。
その他にも晴れた昼下がりやドライブにもピッタリの楽曲が入っています。
是非疲れた時の安らぎの一枚にオススメです。
くぐもったやさしい声
★★★★★
ムーン・ダンスに心うちぬかれた私は、たまらずこちらも購入しました。ムーン・ダンスのスローテンポな、夜に似合う曲調とは一転、かなりアップテンポな曲や、さわやかに晴れ渡った快晴を思わせる曲など、題名の通り割合と昼向きな曲が多いです。
ムーンダンスでは、誰もいない水辺にたゆたう小船を連想しましたが、こちらを聞いたときは、とても活動的な気持ちになって、「とにかく、車で海まで走りたい!」と思いました。青い水平線を横目に、こんなすてきな曲を聴けたらどんなにいいでしょうか?
個人的に、CDデッキのついていないボロ車に今度こそCDデッキを取り付けよう、と決断させるほど、ドライブしたい気分を盛り立てられる曲です。
今回の作品でも、やはり日本語の唄がすばらしく好きでした。
英語の発音とは少しちがった、アン・サリーさんのくぐもったような日本語の発音がとてもよいです。あたたかく白いアン・サリーさんの吐息がそのまま形になったような、やさしい声は、私の耳に心地よく、ごく自然に受け入れることができます。
何度でも聞いています。まったく飽きないです。
風のように
★★★★☆
ビーチ・ボーイズの「ディズニーガール」から始まるこのアルバム、無駄なものを出来るだけ削ぎ落とし、清潔感溢れる歌を前面に出したアレンジ。その印象はアルバム全編に渡って聴くことができる。聴いていて、分かったのは、これはアン・サリーという人のソロ作ではなく、アン・サリーというプロジェクトなんだなということだ。ボーカルが前面に出ていながら、その歌は何かを押し付けてくるような灰汁の強さは皆無で、むしろただ流れている風のようだ。だからこちらも構えて聴いてしまう必要はなく、ただなんとなくかけているのが、とてもよく似合う音楽だと思う。そういった意味で、聴くほうの姿勢によって、相当評価は変わってくるのかもしれない。
なお、日本語曲は、どことなく大貫妙子の初期を思い出した。
優しいヴォーカル・昼編
★★★★★
ジャズ・ボサノヴァ色を出しながらもアコースティックを前面に出し、
タイトルどおり、穏やかな午後の日差し、陽だまりでひなたぼっこを
しているような感じに近い感覚を味わうことが出来るアルバム。特に
『三時の子守唄』『週末のハイウェイ』『こころ(沢知恵のカヴァー)』
と日本語で歌われている楽曲に声の優しさを感じる。
彼女のアルバムの中で一番好き。
★★★★★
ボヤージュ、ムーン・ダンス、ハレルヤ持っています。
ブラン・ニューオリンズはまだ購入していませんが。
その中で私が一番好きなのはこれです。
それぞれ持ち味があるので、人それぞれ好みは違うでしょうが
これは陽だまりの明るさ、温かさが感じられる感じ。
真夏、というよりは雪解け、とか春のはじまりという
感じでしょうか?
のびやかで、気持ちよく、何だか
このCDを聴くと、ストレッチをしたような気持ちよさ
(変な表現ですが、そうなんです)を
味わうことが出来ます。