石原莞爾は小沢一郎か
★★★★★
本書は、歴史は繰り返し、人間は歴史に学ばないということを実感させてくれます。石原将軍が構想する日本が実現していたら、あんな無残な敗戦を喫することはなかったでしょう。日本では石原将軍のごとき有能の人材が中途で挫折し、東条将軍のような無定見の事務屋が出世してしまうという構造が今も昔も全く変わっていない現実を私達現代日本人にはっきりと突き付けてくれます。石原将軍が小沢代議士で、東条将軍が管首相であるという意味では、まさに歴史は繰り返しています。日本を救うために何をすればよいかわかりきっているのに、それができない、できなかったという意味では本書を読み込んでいくのがつらい気がしました。しかし敢えて、是非ご一読をお薦めします。