ページを超えて匂い立つ「男気」! それに呼応するかの如く、ポスターに描かれた数多
のガンマン達の顔また顔のまた臭いこと臭いこと。 各御仁達に「THE MAN」としての
称号を与えたくなってくるのは、私だけではあるまい。 それにしても何なのだろうか?
この空気は。 普通のポスター集のような資料性やマニア性でもなく、かと言って各国の
職人絵師達の妙技を飾った美術書でもないこの雰囲気。 そうか、こいつらは私達読者に
対し、男としての「業」を訴えているのだ! 西洋武士道とも言える「ウエスタン」を
演技を越え、むしろ「地」で行った彼等一人一人の「気」がこの本に集約されている。
もう見ただけで眉間にはしわが寄り、さっきよりヒゲが濃くなったような気が・・・。
掲載されている作品の中に「行け、野郎、撃て!」というのがあるが、それをもじり
帯の惹句に元気良く踊っている一言がある。 これが我々読者に対するメッセージで
あろう。 「行け、野郎、買え!」