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ゲーム産業で何が起こったか?

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: アスキー
Amazon.co.jpで確認
ほんと前向きな浜村さん ★★★☆☆
エンターブレインが集めたデータを元に、各ハードウェアの趨勢について「現状の分析」が行われている本です。
各国ごとの状況やハードごとのユーザーの特性がしっかりと書かれていると思います。
ただ、2007年に刊行された本なのでデータが古くなっているのが残念かな。
そして突っ込んだ考察が行われていません。
常にゲーム情報にアンテナを張っている人にとっては物足りない内容です。

それにしても浜村さんは業界サポーターと言っているだけあって、ほんと前向きでポジティブです。
ゲーム業界が変化している状況を冷静に紹介しつつも、文体からはそれを楽しんで見ている様子が見て取れます。
浜村さんの言うとおり、ダイナミックに即座に変化していくゲーム業界のトレンドは見ているだけでも楽しい。
次にどんなゲームが出るのか考えるだけでワクワクさせてくれるゲームの魅力は、PS2からWiiへ形を変えても受け継がれているのだということを、改めて感じさせてくれました。

あ、ちなみに浜村通信で書いているような偏った内容はありません。ご安心を。
それなりに面白いがボリューム少なく掘り下げも深くない ★★☆☆☆
内容はおおまかに言って二つ。前半は、ゲーム市場の成長の軌跡と三大ハードメーカーのハード売上状況から見る各社の戦略について。任天堂WiiとDSが成功したカジュアルゲーマー層の掘り起こし、据置機 vs 携帯機、PS3 vs Xbox360がメインとして取り扱われている。後半は、ゲーム市場構造の変遷について。PCゲーム・オンラインゲーム市場に始まり、ゲーム内広告の進化、ゲーム市場がより巨大なメディア産業の一部として組み込まれていく展望などが概説されている。

前半では、主に販売台数や本数等のデータがふんだんに紹介されている。目新しい内容は全くなかったが、しっかり整理されたデータを見ながら読み進めるのは、それはそれで面白かった。個人的に興味深く感じた後半では、あまりデータは掲載されず、最近のトレンドおよび将来の展望に関する著者の考察がとうとうと述べられている。日米欧亜の文化・経済・政治的背景等に基づく市場特性の違いや、広告ビジネス等を含むビジネスモデルの変遷、外資系企業の買収戦略等に関する考察は興味深かった。

上記の通りそれなりに面白かったが、ボリュームは2-3時間程度で読めてしまう程度(上下左右の余白が非常に大きく、実際の文面は紙面の約半分・・・)で、掘り下げ度についても非常に浅く『何が起こったか』というタイトルに期待すると裏切られる。定価出して買うのはお勧めしないかな。
分析ではなく「願望」の部分も多いのが残念 ★★★☆☆
日本のゲーム雑誌No.1の『ファミ通』の発行元である
エンターブレインの社長・浜村氏。

本書はファミ通で作成した当時の最新のデータを多用し、
わかりやすい構成になっている。

この本のために作成したデータもかなり多いように見える。

また、文章量も正直多くはないので、
週末に読めば簡単に読みきれる情報量なのも良い。

ここ数年、激動を続けたゲーム業界の動向を一覧するには良い
本だといえよう。

ただし、浜村氏にとって、やや専門外の
PCオンラインゲームや、ゲーム内広告については
突っ込みが薄く、物足りなく感じる部分があるといえる。

もともと「ゲーム業界の応援団でいたい」と宣言している
浜村氏だけに、たまに「分析」や「展望」ではなく、「(ゲーム業界が
こうなってほしいといった)願望」になってしまっている部分や記述が
いろいろとあるのは苦笑せざるを得ない。

ゲームの素人、もしくは業界から少し離れていた人には
オススメできる教本だが、ゲーム業界最前線の人には
正直物足りない本といえる。
ゲーム産業の統計資料集としても活用できる有用な書籍 ★★★★☆
本書は、コンピューターゲーム産業全般を鳥瞰的な視点で捉え、その結果を分析した書籍だ。海外のものも含めた、2004年から2007年の同業界に関する統計資料をもとに、ビジネス面における現状をまとめつつ、その展望が記されている。

さて、コンピューターゲームは、それが生まれた時以来、ITの発展と蜜月の関係にある。それは、プログラマーやPCのパワーユーザーなど有識者には既知の事実だが、本書では、それが改めて裏付けされている結論になっている。今では、その範囲は、コンテンツ配信技術、関連法規、ユーザビリティーなど、すでに社会基盤を担う存在の一つになっているITをよりよい形で発展させるために不可欠な分野にまで及んでいること、そして、これらの事柄は、コンピューターゲーム自身と、その業界が先遣隊として開拓している一面もある、と筆者は分析している。

一方で、官庁発行の白書では決して得られない、コンピューターゲームに関する統計資料が集約されていることも本書の特徴といえる。その点だけでも、本書は業界本として有用だ。
ゆえに、本書を、自分なりの分析をするためのたたき台に用いるのも一興だろう。
次世代ゲーム市場の途中経過報告 ★★★★☆
2006年末までのゲーム市場の実情と2007年夏ごろまでの動向が纏められた一冊。

ファミコン通信編集長として活躍をしていた著者。
ゲーム業界を語らせたら、随一だろう。

次世代ゲーム機の動向として決定的なものとはなっていない。
今後の動きを予想する上でも、とても参考になる一冊だ。