自分が本書を読むきっかけとなった「駐日大使刺傷事件」に関する記述は、笑いと涙が両方こみ上げてきた。1964年に起きた「駐日大使刺傷事件」は、日本における売血制度廃止のきっかけとなり、精神保健福祉行政にも多大な影響を与えた事件であり、関係者の方は読んでおいて損はないと思う。
最後に、氏の後妻になるハルさんへの記述は暖かい思いやりを感じさせられた。 「一個人から見た昭和史」として読めば最も興味深い本の一つであると思う。