質問をつきつけられて
★★★★★
自分の人生を見直すきっかけを与えてくれる、
刺激的な問題提起と助言がたくさんつまっている本。
著者は、それらを「百万ドルの質問」「リーダーの心得」
「アクション・アイテム」「警鐘」の4つのカテゴリーに分けて指摘している。
あなたが目をそらしているものは何か?
自分自身に求めていないのに、自分の部下に求めていることは何か?
あなたが自分自身をどう見ているかは重要ではない。
あなたの生活を一つの大きな「やることリスト」にしてしまってはいけない。
などなど、現実をあらためて目の前につきつけられる。
中でもちょっと笑ってしまったのは、
「リスクをとる。一週間、受信したすべてのeメールを削除して、
それでもまだクビにならないか確かめてみよう」というアドバイス。
おいおい。クビになったらどうしてくれるんだ、アレクサンダーさん。
翻訳物にしては文章が読みやすく、ちょっと変わったページ構成も
(最初はなじめなかったが)なかなかいい。
経営者だけでなく中間管理職、プロジェクトやチームのリーダーにもおすすめできる。
こんな質問をされるとドキッとしてしまう:リーダーのための本
★★★★☆
いやー、著者の言う「百万ドルの質問」にやられました。
「仕事量を減らしたらいったいどうなるか?」
「あなたにしかできないことは何か?」
「余命一年とわかったら、あなたは生活を変えるか?」
「あなたは事業を運営しているのか、それとも事業があなたを運営しているのか?」
こんなことをきかれたら、どう答えていいかわからないね。
仕事生活を、人生を、今一度、見直すしかない。
著者は、自分が今までコーチングをしてきた企業トップとのエピソードを淡々と
語っているのだが(そして、どのエピソードもある意味「普通」と思えるのだが)、
なんか心に残る。
「恐れ」が多くのリーダーを突き動かしているという話も、面白かった。
企業経営者だけでなく、リーダー候補の人たちにもおすすめできる本。