有名な猫村さんより「ほしのワールド」が広がっていると思いました。
猫村さんほどのかわいいキャラクターが出てたり、笑えたり、分かりやすかったりはしないので、少し評価は下がりました。
でも、ほしのさんのマンガが好きな人にはオススメします。

「猫村さん」を読んでいる時も「ほのぼのした話だが、なんかひっかかる･･･」と思っていました。
今回、「僕とポーク」を読んで、「ほしよりこという人は、ただのほのぼのした作品を描く人ではなかった」と確信しました。
この短編集、「なんだか妙な」読後感がある作品ばかりなのです。
面白いお話なのですが、妙に座りが悪いというのか･･･妙なテイストがあります。
この本に掲載されている作品より、そのテイストが押さえられている「猫村さん」も、周囲の人に勧めたら、面白いという人と駄目という人がいました。
それは作品の奥に隠されていた、作者の独特の視点と毒に感応しちゃったんでしょうね。
逆に「猫村さん」を単なるほのぼのとした作品ではないと思っていた人にとっては大受けしそうな一冊が、「僕とポーク」ですね。
私はニヤニヤしながら読みましたが、これはやっぱり変化球だと思う。
だから評価も満点ではなく、四点にしました。
こういう変化球と猫村さんを交互にたくさん描いてもらうと、ほしよりこさんにはまった読者としてはうれしいです！

「猫村さん」のファンなので、同じほしよりこさんの漫画だということで買ってみました。力が抜けたようななんとも不思議なあの雰囲気はそのままですが、今回の中編３編はストーリーの展開がもう少しはっきりしていて文字も多いので、漫画と小説の間のような雰囲気でした。３編とも面白かったのですが、やはり表題の「豚とポーク」が一番よかったです。読むとリラックスできる漫画です。

　とにかく「ぼくとポーク」は笑っているうちにホロっとするいい作品です。シュールで雑な絵と言ってしまえばそれまでですが、ブーちゃんは『２００１年宇宙の旅』のモノリス以来の文学的な存在です。

あいかわらず、ゆるい。

ゆるいけど、シュール。で浪花節（笑

なんていうか、言葉にするのが難しいです、はい。

感動したといったら嘘になるな。

好きなんだけど、切実ではない。

でも癖になる。

嗜好品にたとえれば、かっぱえびせんのような。