中国株投資で財を成したい人必読の著作
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本書は「もしもしQさんQさんデス」の2007年4月5日から同年7月18日までのコラムを収録するもので、『中国で次に起こることは?』に続く「もしQ」シリーズ25巻目の作品です。いま中国は高い成長により、大幅な貿易黒字を持続した結果、かつて日本がバブル期に体験した「過剰流動性」が起こりつつあり、この流れは誰も止められないだろうと著者は診断しています。こうした経済の下では、お金を扱う銀行、保険会社、不動産会社などが潤うので、誰しも、こういう業種の株が良いと考えがちです。しかし、こういう業種はブームが終了のとき真っ先に下降に向かう業種であるというのが著者の指摘です。著者の提言は、「過剰流動性」のもとでも、景気、不景気の波をくぐりながら拡大の道を持続する未来の横綱株、「成長株」を持ち続けるのがいいという考えで、これは「賢者」といえる人だけがなしうる提言で、凡庸なる投資評論家にはできないアドバイスだと思います。中国株を含め中国投資で財を成したい人に必読の書だというのがこの本への感想です。