直感というとスピリチュアルな響きもありますがこの本はそういう類の本ではありません。科学的アプローチから直感を考えている本です。

　直感は右脳を用いることで発揮され、その結果の検証には左脳を用いるのがよいと述べられています。今までのビジネスは左脳型人間が求められていましたが現在そういった左脳機能はどんどんコンピュータ化されておりこれからは右脳人間が求められていくという大胆な予想が立てられています。

　さて、この本はそういった直感についての考察だけでなく、直感力を鍛えるために何が必要かというところまで述べられています。結論としては知識からは直感は導かれず「経験」から直感が生まれるとなっています。そのために注意すべきことや右脳を鍛える簡単なトレーニング方法も掲載されており、薄いながらも包括的な内容となっています。

　スピリチュアルな怪しさは一切なく科学的なアプローチであり、且つ人生に即役立つであろう内容と言うことで星５つとさせていただきました。

　余談ですが右脳と左脳が定期的にスイッチされながら機能しているということで、黒いブロックで構成された白抜き文字を見つめる実験が紹介されています。実際にやってみると白抜きの英文と外側の黒いブロックが交互に認識されており、「へえ〜。自分の脳ってこうやって機能しているんだ」と非常に感銘を受けました。面白いので是非やってみてください。