長距離ライダーの憂鬱
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孤独が孤独であるためには、孤独同士は交わらないに限る
まるでアフォリズムのように短い断章が並び、
しかしアフォリズムとは違って、
かすかにストーリーと呼べそうな出来事が続いていく第1章。
自らの発想ではなく、しかし仕事としての
オートバイによる長距離輸送を選び取ることがすなわち、彼女にはふさわしい。
1人であること。長距離を走ること。それはすなわち、孤独であることに他ならない。
第2章の主役は男だ。ここではしきりと「結婚」という言葉が口にされる。
そして最後、第3章が来る。さあ、そこで彼女と彼はどうなる?
【目次】
第一部 中島美雪の夏
第二部 後藤祐介の夏
第三部 中島美雪と後藤祐介の、夏の終わり
【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/