もっとも大切なボランティアは、自分自身が一生懸命に生きること
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著者はアジアチャイルドサポートというNPO法人の代表理事。
このNPOは途上国における支援だけでなく、国際協力を通した日本の子どもたちの健全育成を理念に掲げている。
アジアの貧困地域の人びとや子どもたちに関するエピソードが10章に分けて、それぞれ3話ずつ、合計30のエピソードが紹介されている。
そのほか、コラムとして「マンホールチルドレン」「スモーキーマウンテン」「ハンセン病」「児童売買」「地雷」について詳しい情報が掲載されている。
また、著者が全国の中学校や高校で行った講演をきいた生徒の感想文がところどころ掲載されていて、日本の子どもたちの素直な感想を垣間見ることもできる。
30のエピソードは、貧しさの現状や水の大切さ、分かち合う心、働く子どもたち、お金に関することなど、考えさせられることばかり。
そして講演をきいた子どもたちの感想から、わたしたち大人が「頭ではわかっていること」を全然知らない子どもたちという現状も浮き彫りになっている。
まずは、知ること。
そこからすべてが始まる。