役に立たない
★★☆☆☆
全体を速読しましたのでレビューします。
結論: タイトルはそれらしいが、単なる判例の知識の羅列になっている。データベースの使い方が間違いではないかと思わせるでき。
実務的な視点からみると時間のムダだけの読書だった
(つまり読まなければよかったタイプ)
その理由:「判例政策」とこの著者が称している個別事案の解決に向かう論理が、どこにも明確に示されていない。
抽象論をドカンと打ち出して、それに無関係に判例を並べるだけの書き方は反則。
この筆者のようないい方だと、どんな判例でも仕組み解釈をとっていないものはないということになる。
仕組み解釈についての包括的な知識と考察については、現時点で手に入るものとして:
≪単行本≫
平岡久「行政法解釈の諸問題」(改訂2007)・・解釈の方法という大きな視野から書いた研究書
塩野宏「法治主義の諸相」(1999)・・・・・・これは手に入りにくいので図書館で借り出しが必要かも
(わたしは本郷でやっとこさ借り出したがいつも先着者がいた人気もの)
≪雑誌論文≫
法曹時報、ジュリストなどに掲載される判例解説(調査官もの)・・・判決時から時間がたつ場合が多いのが難点だが信頼できる
などのほうが優れています。
ご参考までに。