心沸き立つ素晴らしい演奏
★★★★★
沸き立つばかりのリズムの躍動感、管弦楽と合唱のダイナミックな音楽に、思わず興奮させられる演奏。ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団の力強いコーラスの威力とともに、バリトンのフィッシャー=ディースカウ、テノールのシュトルツェ、ソプラノのヤノヴィッツの独唱陣の歌唱も素晴らしい。「第12曲:むかしは湖に住まっていた」で聴かせるシュトルツェの個性豊かな声と歌いぶりが、なかでも強烈ですね。しばらく耳に焼き付いて離れなくなりそう。
先日、You Tube の動画で見て心が震え、興奮した演奏、ドゥダメル指揮する“シモンボリバル・ユース・オーケストラ ノリノリのアンコール!”の演奏に通じる生きのよさ、内側からふつふつと湧き上がってくる音楽の熱気に通じるものを感じます。
1967年10月、ベルリンの Ufa-Studio での録音。1936年に作曲されて以来、世界的に広く親しまれているこの曲の名演奏として、これからもずっと聴き継がれていくに違いない名盤。レコード時代から、この曲のなかでは屈指の名演として知られていた演奏ですが、今回久しぶりにCDで聴き直してみて、演奏にみなぎる迫力に改めて心揺さぶられました。