「自分自身が最も強く影響を受けた作品は他でもない本書『ソングライン』である。
この分厚い物語をガイドブック代わりに、ぼくはオーストラリアを北から南へと縦断した」
――石川直樹(解説・写真)
オーストラリア全土に迷路のようにのびる目にはみえない道―ソングライン。
アボリジニの人々はその道々で出会ったあらゆるものの名前を歌いながら、世界を創りあげていった。
かつてのドリームタイムに大陸を旅した伝説のトーテムの物語に導かれ、チャトウィンは赤土の大地に踏み出す。
人はなぜ放浪するのか――絶えずさすらいつづけずにはいられない人間の性を追い求めた
チャトウィンが、旅の終わりに見出したノマティックな生き方の真実とは?
紀行文学の最高傑作を写真家・冒険家 石川直樹氏の解説付で復刊。