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ザ・フィフティーズ〈第3部〉1950年代アメリカの光と影 (新潮OH!文庫)

価格: ¥500
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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大量消費社会の始まり ★★★★★
第二次世界大戦の勝利とその帰還兵たちの「よい生活」への渇望と
大戦で培われた生産力が、戦後に大量消費社会を牽引する原動力になり、
マクドナルドやホリデイ・インなどのベンチャービジネスが大成功
していく物語が1章ごとに語られていきます。当然ですが、
50年代には、その後に大企業になった会社もベンチャービジネスだった
訳で、起業と当時の社会の関係についても面白く読めます。
また、そこに至る政治的背景や、60年代・70年代に起こる公民権運動や
ベトナム反戦運動の萌芽についても書かれています。
しかし、このころのベンチャービジネスは全てがシンプルですね。
それだけ満たされていない需要がそこかしこにあったのでしょう。
アメリカの青春を描いた傑作だと思います。
ドラマティック!しかも内容が濃い! ★★★★★
1960年代というと華やかな印象がありますが
その萌芽を綴ったのが本書です。

著者のやや冷笑的な、しかし冷静な観察眼が
読む者に、適度な緊張感と刺激を与えてくれます。

60年代に爆発する対抗文化。その醸成を
政治・外交・経済・社会・文化の面から検証して
いきます。ただこれらは全て独立して機能して
いるのではなく相互に影響し合いながら進行

して行きます。マッカーシズムの裏舞台から
プレスリーのデビュー秘話まで。

色褪せつつある過去を細部にわたって描くこと
により、その時代を知らない人も楽しむ事が
できる良品です。

大量消費の始まり ★★★★★
米国の1950年代を網羅したドキュメンタリー。水爆開発、朝鮮戦争から、マクドナルド、ディスカウントストアの誕生まで、ありとあらゆる分野に渡って、「強かったアメリカ」とその裏面を描き出す大作です。現代日本にもつながる大量消費時代の罠が、すべてこの50年代に米国に端を発していたことがわかる、恐ろしい本です。この関連でたくさん読みたい本や見たいビデオが登場したので、順次挑戦中です。M.リッジウェイ『朝鮮戦争』 R.ゴールドウィン『クイズ・ショウ』などなど。
冷戦の緊張感が伝わる ★★★★★
 著者はNYタイムズの記者。テーマ別に丹念に取材がされていると思う。特に、米ソによる宇宙関連の開発合戦は冷戦時の緊張感がよく伝わってくる。かつてはアメリカも、ソ連の軍事力に恐怖感を持っていたことが…。世界で唯一の軍事大国になった今のアメリカからは考えられない。