ギターとピアニストのデュオによる大人のジャズ世界
冒頭の「酒とバラの日々」から“ お気に入り” として保存したくなる。ギターとピアノの音色、アレンジが本当に見事。このアルバムは日本を代表する名ジャズ・ギタリスト岡安芳明と名バップジャズピアニスト野本秀一のデュオ作品。「黒い瞳」での2 人のインタープレイ、「ジス・ガイズ・インラヴ・ウィズ・ユー」で聴けるウェスを彷彿とさせる岡安の美しいギターも感動的。「ワン・オクロック・ジャンプ」でのブルージーな野本のピアノも聴き所。ラストは岡安のオリジナル「ブルー・レイン」がギター・ソロで奏でられているが、この曲も心温まる名演。15年程前から共演を重ねているという2人だけあって、息・相性共に素晴らしく、タイトル通りジャズのフィーリングを心から楽しめる。(The Walker’s 加瀬正之)