アンチクライスト・スーパースター
価格: ¥1
デビュー当時のマリリン・マンソンは、邪悪なまでの才能の片鱗(へんりん)を見せる変人たちのグループのひとつに過ぎず、痛烈だがまだ未成熟なメタリックなインダストリアル・サウンドをプレイしていた。そのマンソンが、トレンド・レズナーとともにスタジオ入りして7か月後に、ナイン・インチ・ネイルズの『Downward Spiral』以来、最も激しく本能的でメカニカルなメタル・アルバムを引っさげて現れた。本作は、身の毛もよだつような残虐性を持った恐怖の館であり、生あたたかい鮮血のように消えることのない色に染まっている。陰気なリズムが破滅的なサンプリングと電気のこぎりのようなギターのリフにぶつかりあうサウンドをバックに、ボーカルのマリリンは壊れた電球の破片を吐き出すような声で圧倒的なメロディーを口ずさむ。レズナーの貢献度は別として、本作は必聴の1枚と言える。(Jon Wiederhorn, Amazon.com)