素晴らしい演奏です。
★★★★★
もともとは廉価だということで購入したのですが、私はカラヤンのこの演奏でブラームスの交響曲の素晴らしさが初めてわかりました。良いのは圧倒的に2番なのですが、これだけ異なる性格の楽章がまったく間延びすることなく緊密に繋がった曲は他にないでしょう。
いままでブラームスの曲はバッハやモーツァルトと違って、拡がりがなく、内向的なイメージがありどちらかというと避けてきたのですが、カラヤンのこの「2番」は「英雄」や「運命」のような力強い意志の音楽として聴こえます。
特に第一楽章と最終楽章の拡がりと盛り上がりは圧倒的です。
またカラヤンのブラームス2番というと、80年代の最後の録音のものが評価が高いようですが、私には音がつややかすぎるという感覚があり、今は60年代の1回目の録音のこの演奏を好んでいます。上り調子のカラヤンの覇気がみなぎるようで、残響も独特のよさがあります。古さをまったく感じさせないどころか、新しい現代の音楽として聴くことができます。
また、ブラームスの4つの交響曲は1番を第一楽章、4番を最終楽章とする、広大な1つの交響曲として聴くことができるということもわかりました。
カラヤンのこの演奏を聴くと元気になります。おすすめです。